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たまの休日ぐらいビジネス書ではなく漫画を読みたいとは思いませんか?
昔は大人になってから漫画を読むとまわりからいろいろ言われたものですが、昨今は大人向けの作品も充実しており大人向けの青年漫画はエンタテイメントとしては非常に魅力的なコンテンツになっています。
少年漫画ではできないようなエロ・グロ、大人だからわかる仕事や恋愛観、派手ではないけど心に沁みるヒューマンドラマ…そんな大人の魅力にあふれた青年漫画を紹介していきます。
また漫画を無料で読みたい人はマンガアプリがおすすめ。ここで紹介している作品の多くがマンガアプリで読めますよ。

目次 ひらく
- 1. ザ・ファブル / 南勝久(第2部連載中)
- 2. キングダム / 原泰久(連載中)
- 3. トリリオンゲーム / 池上遼一、稲垣理一郎(連載中)
- 4. 推しの子 / 赤坂アカ、横槍メンゴ(連載中)
- 5. 亜人 / 桜井 画門(完結 / 全17巻)
- 6. 宇宙兄弟 / 小山宙哉(連載中)
- 7. BLUE GIANT / 石塚真一(シリーズ連載中)
- 8. 紛争でしたら八田まで / 田素弘(連載中)
- 9. 蒼天航路 / 王欣太(完結 / 全36巻)
- 10. ベルセルク / 三浦建太郎(連載再開)
- 11. 寄生獣 / 岩明均(完結 / 全10巻)
- 12. GANTZ / 奥浩哉(完結 / 全37巻)
- 13. ヘルシング / 平野耕太(完結 / 全10巻)
- 14. ドリフターズ / 平野耕太(連載中)
- 15. スキップとローファー / 高松美咲(連載中)
- 16. ハコヅメ~交番女子の逆襲~ / 泰三子(第1部完 / 全21巻)
- 17. イムリ / 三宅 乱丈(完結 / 全26巻)
- 18. ヒストリエ / 岩明均(連載中)
- 19. 空挺ドラゴンズ / 桑原太矩(連載中)
- 20. GIANT KILLING / ツジトモ、綱本将也(連載中)
- 21. ゴールデンカムイ / 野田サトル(完結 / 全31巻)
- 22. チ。―地球の運動について― / 魚豊(完結 / 全8巻)
- 23. 蟲師 / 漆原友紀(完結 / 全10巻)
- 24. MONSTER / 浦沢 直樹(完結 / 全18巻)
- 25. 昭和元禄落語心中 / 雲田はるこ(完結 / 全10巻)
- 26. もやしもん / 石川雅之(完結 / 全13巻)
- 27. バガボンド / 井上雄彦(連載中)
- 28. ONE OUTS / 甲斐谷忍(完結 / 全20巻)
- 29. LIAR GAME / 甲斐谷忍(完結 / 全19巻)
- 30. 3月のライオン / 羽海野チカ(連載中)
- 31. ブラック・ラグーン / 広江礼威(連載中)
- 32. ヴィンランド・サガ / 幸村誠(連載中)
- 33. BUNGO―ブンゴ― / 二宮裕次(連載中)
- 34. ピアノの森 / 一色まこと(完結 / 全26巻)
- 35. ドラフトキング / クロマツテツロウ(連載中)
- 36. サンクチュアリ / 池上遼一、史村翔(完結 / 全12巻)
- 37. 神様のバレー / 西崎泰正、渡辺ツルヤ(連載中)
- 38. 僕だけがいない街 / 三部けい(完結 / 全8巻)
- 39. 喧嘩商売 / 木多康昭(シリーズ連載中)
- 40. プラネテス / 幸村誠(完結 / 全4巻)
- 41. 王様達のヴァイキング / さだやす、深見真(完結 / 全19巻)
- 42. ダンジョン飯 / 九井 諒子(連載中)
- 43. とめはねっ!鈴里高校書道部 / 河合克敏(完結 / 全14巻)
- 44. 乙嫁語り / 森 薫(連載中)
- 45. 波よ聞いてくれ / 沙村広明(連載中)
- 46. ダーウィン事変 / うめざわしゅん(連載中)
- 47. ぐらんぶる / 井上堅二、吉岡公威(連載中)
- 48. 島耕作シリーズ / 弘兼 憲史(連載中)
- 49. 最後のレストラン / 藤栄道彦(連載中)
- 50. 極主夫道 / おおのこうすけ(連載中)
- 51. スナックバス江 / フォビドゥン澁川(連載中)
- 52. ギャラリーフェイク / 細野不二彦(連載中)
- 53. 平和の国の島崎へ / 濱田轟天、瀬下猛(連載中)
- 54. ぼっち・ざ・ろっく! / はまじあき(連載中)
- おすすめ青年漫画:まとめ
1. ザ・ファブル / 南勝久(第2部連載中)
伝説の殺し屋が殺しを封印して大阪で一般人として暮らすが…
裏の世界では伝説の殺し屋集団として恐れられる「ファブル」。その中でも圧倒的な戦闘力を誇る佐藤(偽名)がボスの命により大阪で1年間一般人として過ごすことに。殺しが日常となってしまった佐藤は誰も殺すことなく一般人として過ごすことができるのか…?
殺し以外のことは一般社会とずれまくってる佐藤、妹として同居してるヨウコは絶世の美女だがアル中。
大阪のヤクザや裏稼業の人間達の事件に撒きこまれる佐藤は誰も殺すことなく解決できるのか?新時代の「不殺」系主人公・佐藤の圧倒的な戦闘力と日常のギャップが最高に面白い。

- ザ・ファブル : 第1部。全22巻。
- ザ・ファブル The second contact : 第2部。連載中。

2. キングダム / 原泰久(連載中)
多くの芸人も虜にした本格中華歴史漫画!
キングダムは中国の春秋戦国時代を描いた作品です。もっとわかりやすく言うと中国の初代皇帝である秦の始皇帝が中華を統一するまでの話です。主人公は大将軍を目指す奴隷の子「信(後の李信)」。秦の王子である政を暗殺の魔の手から救い、共に天下統一をめざすことになります。
キングダムは序盤は少し物足りなさがありますが史実に絡みだすあたりから異常に面白くなります。戦も一つ一つ丁寧に描いているので読み応えが抜群で一度読み始めると止まりません。
やばいです。キングダムは戦ものなので仲間の死なども多くそこも悲しくて泣けるんですが、最も泣けるのは「名言」の数々です。時々鳥肌立ちます。


3. トリリオンゲーム / 池上遼一、稲垣理一郎(連載中)
トリリオンダラーを稼いで世界を買え!最強コンビがおくる期待のスタートアップ漫画
型破りで破天荒なハルとコミュ力0だがパスコンスキルはピカ一のガク。二人がすべてを手に入れるために起業する波乱万丈なビジネス漫画が『トリリオンゲーム』だ。
何をおいても作者の二人がすごい。『アイシールド21』や『Dr.STONE』原作の稲垣理一郎さんに、『HEAT』や『サンクチュアリ』で熱い男を描き続けた池上遼一さんが初めてタッグを組みました。連載後すぐにスタートアップ界隈で有名な経営層からも大反響。
そして、ストーリーや演出が爽やかなのがいいですね。破天荒なハルは非常にかっこいいし、頼りなさそうなハルも自分の畑である技術分野では力を発揮。二人の友情がすごくてのめり込むこと間違いなしです。

4. 推しの子 / 赤坂アカ、横槍メンゴ(連載中)
「芸能界」の嘘と闇を暴く?日本を超えて世界で話題を席巻中の芸能漫画爆誕!!
トップアイドルの道を歩む星野アイの極秘妊娠。産婦人科医のゴローはもともと推しだったアイドルの担当医として秘密を守っていたが、謎の人物に襲われる…気が付いたらゴローはアイの子ども、つまり「推しの子」に転生していた…ここまで1話という驚異の展開。
とにかく第1話目から衝撃の展開。そして、推しの子に転生したゴローが双子の妹ともに芸能界に巻き込まれていく…というお話。
サスペンス要素、青春要素、ドキュメンタリー要素あり。リアリティーショーやメディアの各種炎上事件などを題材に物語が進んでいく。
また、アニメ化も大成功。主題歌とともに世界で話題になっている2023年最大のヒット作です。
5. 亜人 / 桜井 画門(完結 / 全17巻)
絶対に死なない「亜人」対「日本」…恐るべきテロリズム
「亜人」と呼ばれる死なないヒトが発見された世界。自分が亜人であるかどうかは死ぬまでわからない…主人公・永井圭はある日交通事故に会い自身が亜人だと気づいていまう。
「亜人」を使って数々の人体実験を繰り広げる国家。そんな国家にある亜人のグループは「死なない」を武器にテロを仕掛けていく…
亜人である佐藤という最強兵士が「死なない」「見えない分身を作れる」という設定で国家を転覆させようとするテロリズムは圧巻です。主人公より亜人・佐藤の破壊の様が目立っています。


6. 宇宙兄弟 / 小山宙哉(連載中)
宇宙を目指す兄弟と宇宙を目指す人々の濃厚な人間ドラマ
宇宙兄弟は30歳になってから宇宙飛行士に挑戦する兄と先に宇宙飛行士になった弟の兄弟愛と、宇宙を目指す多くの人々の想いを描く人間ドラマです。読むとわかりますが話の出来の良さがすごい。こんなにうまくまとめるのかと。無駄な登場人物がほぼいないのもいいよね。
宇宙飛行士という非常に難易度の高いミッションに挑む主人公たちの言葉や想いを見ていると(自分も少しは頑張ろうかな)ってなってくる不思議。
宇宙兄弟は連載開始序盤で有名になりすぎて最初のほうしか読んでいない人も多いと思います。そういう人はぜひ続きを読んでほしい。宇宙兄弟は序盤だけじゃなくずっと面白い。

7. BLUE GIANT / 石塚真一(シリーズ連載中)
超意識の高いジャズマンの強烈な個性に惹かれること間違いなし
最近読んだ漫画で一番面白かった作品を上げろと言われれば迷わずこれ。もうめちゃくちゃ面白い。ぱっと絵柄や表紙を見て避けてる人…損はさせないので絶対読んだほうがいい。
仙台に住む主人公・大がジャズに目覚め世界一のジャズプレーヤー(BLUE GIANT)を目指すっていうある意味シンプルなストーリー。
ただ、とにかく大はめげないし練習練習&練習。これでもかっていうぐらい努力してる描写をみせられ、そして目標に向かって突き進む姿はかっこいいし憧れる。そして演奏シーンも圧巻。
↑ コンピレーションアルバムの宣伝動画だけど漫画の雰囲気つかむにはもってこい。ジャズ界からもかなり注目されている作品。

- BLUE GIANT:第1部。日本編。全10巻。
- BLUE GIANT SUPREME:第2部。ヨーロッパ編。全11巻。
- BLUE GIANT EXPLORER:第3部。アメリカ編。
8. 紛争でしたら八田まで / 田素弘(連載中)
世界中の紛争に「チセイ」を武器に戦う世界を回る解決屋・八田百合!
中国人民解放軍の海洋進出、イラン核合意、ブクレジット、クリミア併合、ミャンマーのクーデターetc…
八田百合は歴史、宗教、政治、軍事、経済などあらゆる知識をもとに世界中のもめ事を解決する地政学リスクコンサルタント。びっしりと詰め込んだチセイと得意のプロレス技で解決不能と思われるような複雑交渉をまとめていく八田百合の活躍を描く話題作。
この漫画は手放しで凄いです。まず、架空の設定ではなくガチの時事ネタや土着の民族・風土を複雑に絡めた紛争が毎回テーマになっています。
クリミアをめぐるウクライナの攻防やアフリカの呪術を絡めた事件、さらには日本のヤンキー同士の抗争まで八田百合があの手この手で解決させていきます。
もちろん漫画なので強引な部分もありますが、いずれにせよ今の世界情勢に対して遺憾で終わらせる日本の政治よりも遥かにマシに思わせてくれる八田の解決策に心躍るはずです。

9. 蒼天航路 / 王欣太(完結 / 全36巻)
「破格の人」である曹操を描いたネオ三国志
三国時代の英雄の一人である曹操を「最も人に興味を示した英雄」として主人公に、新しい解釈のもとで三国志の世界を描いた長編大作。三国志というものは劉備玄徳にスポットが当たることが多いですが、歴史を動かしてるのは間違いなく曹操。この曹操の生涯と群像する英雄たちを生き生きと描いた傑作です。
とにかく、歴史最強の三国志から蒼天航路をまずおすすめしたい。登場人物の強烈な個性が凄い!ちなみに僕は蒼天航路で三国志童貞を捨てたため圧倒的に魏派です。
最後まで圧倒的な熱量で描かれておりラストは清々しささえあります。三国志初めての人もきっとハマるはずです。軍師の存在が非常に際立って描かれてる蒼天航路ですが、諸葛亮公明だけは横山三国志を読んでる人には受け入れられないかもしれません。
10. ベルセルク / 三浦建太郎(連載再開)
日本が世界に誇るダークファンタジーの傑作
身の丈を超える巨大な剣や大砲を仕込んだ義手など様々な武器を手に、ひとりゴッド・ハンドを探し出す旅を続ける「黒い剣士」ガッツの復讐劇。
エロ、グロ、バイオレンス、ファンタジーでもあり英雄譚でもあるタークファンタジー。主人公が復讐を誓うグリフィスとの過去を描いた「黄金時代編」がとてつもなく面白くそして凄惨です。日本漫画の伝説ともいうべき「触」という出来事は覚悟なくして読めません。僕は少しトラウマになりました。その痛さまでふくめて名作。
この作品が日本から生まれたことを誇りに思う。


11. 寄生獣 / 岩明均(完結 / 全10巻)
シンイチ……『悪魔』というのを本で調べたが……いちばんそれに近い生物は やはり人間だと思うぞ……
地球に突如現れた寄生生物。宿主の頭を乗っ取り、その宿主の種族同士で共食いをするパラサイト。脳ではなく右腕を寄生されてしまった新一は右手に寄生した生物・ミギーと奇妙な共同生活を始める。
人と寄生獣の間で揺れ動く主人公、主人公への寄生に失敗し右手を乗っ取ったパラサイト。種族の違う主人公とパラサイトの奇妙な共同生活からパラサイトとの戦い、人とパラサイトの間での葛藤などが見所。グロ描写あるのでそこだけは注意。
12. GANTZ / 奥浩哉(完結 / 全37巻)
てめえ達の命は、なくなりました。新しい命をどう使おうと私の勝手です。
一度死んだはずの人間達が、閉じ込められたマンションで、謎の黒い球(ガンツ)から指令を受ける。拒否は出来ず、逃げれば死ぬ。ガンツのあと設定をマネた作品が死ぬほど出てきましたがそれぐらい衝撃があったということですよね。
ちょっとラストは「うーん」って感じもあるけどなんやかんやよくたたんだと思います。放り投げた伏線むちゃくちゃあるけど……弟吸血鬼にする必要あったんか?泉殺した意味あったんか?とか。けど仏像編、恐竜編、鬼星人編、大阪編は鳥肌モノの出来。

13. ヘルシング / 平野耕太(完結 / 全10巻)
独特のセリフ回しに痺れる吸血鬼を巡る大殺戮戟
20世紀末の英国が舞台。不可解な吸血鬼事件が対応するのは王立国教騎士団・通称「ヘルシング機関」。ヘルシング機関の切り札である吸血鬼・アーカードを使い向かってくるバケモノを索敵&破壊(サーチ&デストロイ)していく。
セリフ回しの変態さとまるで映画のような演出が際立った作品。最強の吸血鬼アーカードの「人間」へのこだわりや彼を巡る登場人物たちの心の動きがある種美しい。ラストへの展開はまさに怒涛。タブーとされるようなこともバンバン入ってるけど海外での人気も高い。アニメの評価も高いので一度みたいなー。
中盤に繰り広げられる黒幕・中佐の演説は漫画史に残る名演説ともいえるだろう。

14. ドリフターズ / 平野耕太(連載中)
歴史の英雄と悲運の偉人が異世界に転生して戦う歴史ファンタジーバトル漫画
歴史上の偉人を一つの世界に転生させて戦争させる歴史好きが超興奮するマンガです。物語は関ヶ原から退却していく中で異世界に転生した島津豊久が織田信長、那須与一と出会い「漂流者(ドリフターズ)」として国盗りを開始するところから始まります。
一方相手は「廃棄物(エンズ)」と呼ばれるモンスターと歴史上非業の死を遂げた英雄たち。土方歳三、ジャンヌ・ダルク、ラス・プーチンなど。おそらくラスボスはキリストです。ワクワクしません?
ヘルシングから続く作者の台詞回しは相変わらずで最高ですが、とにかく「こうしたらおもしろい」が全部つまったエンターテイメント作品です。歴史上の偉人が一つの時代にあつまったらどう戦う?ハンニバルが今の文明兵器をどう使う?などなど。

15. スキップとローファー / 高松美咲(連載中)
これぞ青春!ちょっとした傷も優しさも全部詰まった等身大の青春を描いた傑作
将来官僚になるために過疎地から東京の高校に引っ越してきた「みつみ」。入学式のあいさつ担当のはずが間違えて急行にのってしまい遅刻寸前のみつみをすくったのはワケありのイケメン。
都会の高校にあらわれた天然むつみ。影のあるイケメン、容姿端麗だけど嫉妬に辟易してきた美女、恋に悩む女子高生、地味な自分に引け目を感じるオタク系少女。そんなバラバラなクラスメイトがみつみを中心にまとまっていく。
「あー、いい漫画読んでるなあ…」と毎回の読後感がとてもよい「スキップとローファー」。もうタイトルからしてさわやかでいいよね。ちなみにこれ一見すると少女漫画っぽいけど青年漫画誌で連載しています。
この作品のよいところは「みんなそれぞれ悩みを持っている」ということですね。思春期特有のコンプレックスやすれ違いが繊細に描かれていますが、それを重くせずによませることができるのがみつみの存在でしょう。
どんどん素直になって仲良くなっていくクラスメートを見ていると口元がゆるみます。文句なしにいい作品。

16. ハコヅメ~交番女子の逆襲~ / 泰三子(第1部完 / 全21巻)
元警察官が描く警察・刑事たちの日常の不条理を描くお仕事漫画
「こんなつらいとは思わなかった」辞表を握りしめた新米女性警官の川合のもとに刑事課の凄腕・藤が配属されてきた。超美人だが中身はマウンテンゴリラの藤につられ川合は警察の仕事をもう少し続けることに。
警察内部の変な奴やお騒がせな事件をリアルな警察目線で描く笑える警察漫画が「ハコヅメ~交番女子の逆襲~」です。
警察といえばミステリーだったり破天荒な刑事のアクションだったりがフィクションにおける常識だったりすると思うんですが、この作品は「あー、警察も人間だよね」と思い出させてくれる。どうせ切符切るなら外道がいいとか笑える毒を吐いたかと思えば、時に人情っぽく泣かせてくることも。
警察官たちの悩みや苦労の一端が垣間見える良質なお仕事漫画です。超面白い。
17. イムリ / 三宅 乱丈(完結 / 全26巻)
5巻まで読んだらもう止まらない…3つの種族の争いと悲劇
『イムリ』は支配民族「カーマ」、不思議な能力を持つ「イムリ」、カーマの奴隷であるがかつては星を支配していた「イコル」の3つの民族を中心に進むSFファンタジー。
とにかく設定命の作品で、2巻ぐらいまではこの世界の設定をゆっくり理解していく感じで5巻ぐらいから爆発的に面白くなります。私は続きが気になりすぎて徹夜で読んで翌日体調崩しました。
「この設定はここで活きてくるのか…」など読者の創造を常に超えてくる名作です。また、全26巻で壮大な物語をきれいに終わらせています。凄い。

18. ヒストリエ / 岩明均(連載中)
寄生獣の岩明均が描く古代オリエント歴史浪漫
岩明均自身がデビュー前よりあたためていた作品で、実在の英雄であり反省が謎に包まれている後のアレキサンダー大王の書記官・エウメネスの生涯を描く大作です。古代オリエントのギリシャやマケドニアを舞台に物語が繰り広げられます。
教養がありつつも自身の出自が明らかになったタイミングで奴隷階級に落ちてしまったエウメネス。奴隷から解放されマケドニア王宮に入り王の信頼を得て出世し始めてからがどんどんおもしろくなっていきます。
しかし、とにかく作者が遅筆なため1年に1冊も刊行されません…終わるのか…?
19. 空挺ドラゴンズ / 桑原太矩(連載中)
世界一美味しい食べ物はドラゴン!ドラゴンを追って世界中を駆け回る世界グルメ紀行
龍を狩る捕龍船『クィン・ザザ号』は大物を追って世界中を飛び回る。世界一美味しいと言われる龍の肉を目指し、生死の狭間で龍を追う。
ジブリのナウシカやラピュタのような世界観(絵もうまい)、龍の生体、グルメ要素…非常によくできたファンタジー漫画です。その日暮らしで龍を捕らえて喰らう乗組員にロマンを感じないわけがない。

20. GIANT KILLING / ツジトモ、綱本将也(連載中)
型破りな監督がJを舞台にジャイアントキリングを巻き起こす
今更おすすめとして紹介するのも憚られる作品ですが面白いものは面白い。気がつけば40巻近くでてるのね。1シーズンも終わっていないけど。
現役時代から得意なことが「番狂わせの大物喰い=ジャイアント・キリング」な監督が主人公という作品で、サッカーの魅力をあますことなく伝えてくれます。これを見ると地元にJリー グのチーム出来ないかなあっていつも思う。
じつは日本のサッカー漫画でプロを題材にしたものは結構少ない。無いことはないんだけど。クラブチームのあり方、サポーターとの関係とか普段テレビでしかサッカー見ない人にもわかるように丁寧に書いてくれてて非常に興味をそそられます。


21. ゴールデンカムイ / 野田サトル(完結 / 全31巻)
2016年マンガ大賞!歴史漫画・冒険漫画・料理漫画(しかもアイヌ料理)を融合した傑作。
日露戦争後の北海道が舞台。日露戦争で不死身と恐れらた杉本は「金」を求めて北海道にいた。そこで莫大なアイヌの埋蔵金の在処を示した暗号が脱獄した24人の死刑囚の体に刺青として彫られていることを知った杉本。アイヌの少女・アシリパと埋蔵金を求めて死刑囚の行方を追うも、幕末の生き残り、日本に反旗を翻す軍隊、凶悪な囚人たちを巻き込んだサバイバルに突入していく…
とにかく登場人物が際立ってぶっ飛んでいるのがゴールデンカムイ。登場人物あますことなく変態です。埋蔵金を巡る駆け引きだけではなく、日本の中の少数民族であるアイヌの文化についてもどっぷり学べます。北海道の大自然を調理したアイヌ料理は気持ち悪いものからめちゃくちゃうまそうなものまでどんどん出てくる。
ストーリー展開もダイナミックでのめり込むこと間違いなしの大傑作です。



22. チ。―地球の運動について― / 魚豊(完結 / 全8巻)
異端、だが真理。地動説を信じ、その研究に命を懸ける男たちの物語
天動説が主流であり地動説は異端であった時代。地動説を唱える者は異端の研究者として魔女狩りが如く弾圧され拷問され処刑される…そんな暗黒時代において「地動説」の正しさを追求する研究者たちの話が「チ。」です。
この作者はもともと「ひゃくえむ」という陸上漫画で熱量を描くことに定評があったのだけど、本作では熱量を超えてもはや狂気。
地動説を唱えると拷問の果てに殺されてしまう。そんなことわかり切っているのに、心理の前には追及をやめることができない研究者たちの狂気は拷問官でさえ震えるぐらいの危うさがあります。
この狂気の行きつく果てを何とか見届けたいと思わせてくれる傑作です。
23. 蟲師 / 漆原友紀(完結 / 全10巻)
下等で奇怪、見慣れた動植物とはまるで違うおぼしきモノ達…それが「蟲」
蟲と呼ばれる生と死の狭間に存在する原生体。ギンコは様々な怪異を引き起こす蟲を調べる「蟲師」。ギンコは日本各地で起こる様々な蟲による事件を求めて旅を続ける…
様々な怪異、伝承などを「蟲」を通して解釈していく和風ファンタジー。美しい世界観とひとつひとつのエピソードを丁寧に丁寧に描いている稀有な作品です。
24. MONSTER / 浦沢 直樹(完結 / 全18巻)
モンスターを殺せるのはモンスターだけ?大量殺人を繰り広げるヨハンを日本人医師はとめることができるのか?
ドイツで働く日本人の天才外科医・天馬はある日ヨハンという美しい少年の命を救う。しかし、ヨハンは多くのシリアス・キラーに崇拝される絶対悪だった。
自身の手で救ってしまったヨハンを止めるためにヨハンの過去を探る天馬は多くの悲劇を辿りながらヨハン出生の秘密に近づいていく…
浦沢直樹のサスペンスの才能が開花しまくった作品。序盤から中盤にかけての伏線のばら撒き方は神ががっています。人の怖さ、不気味さを徹底して描いたサスペンス漫画の傑作。
25. 昭和元禄落語心中 / 雲田はるこ(完結 / 全10巻)
落語を巡る愛憎劇と高座の巧みな描写にひきこまれる
昭和から平成へと変遷する時代の中で落語を中心に語られる人間ドラマ。落語、人間ドラマが主体なので作品は地味かもしれない。
物語の核となるのは八雲と助六、二人の噺家。この二人を巡る愛憎劇を繊細で緻密に人間の情念と愛の一大絵巻として描き切っています。賛否両論あるラストの”種明かし”を自分の目で確かめてみてください。
26. もやしもん / 石川雅之(完結 / 全13巻)
かもすぞ!農大を中心に繰り広げる青春「菌」グラフィティ
「菌」が見える主人公・沢木惣右衛門直保が東京の農大に入学。この「菌」と農大に巣くう奇人変人との生活を描いた新感覚の学習漫画がこの「もやしもん」。
「菌」についてわかりやすく学べるだけでなく、農大の醸し出す独特の雰囲気が読んでいて心地よい。日常漫画としても学習漫画としても青春漫画としても楽しめる。
個人的には農大で「オクトーバーフェスト」を開催するとこすげえ好き。
27. バガボンド / 井上雄彦(連載中)
宮本武蔵の生涯を井上雄彦が圧倒的画力で描いた芸術のような作品
立身出世を夢見て関ヶ原の戦いに参加し敗れた武蔵。剣の道に生きることを決め・宮本武蔵を名乗り今日の名門吉岡道場を尋ねる。吉川栄治の小説「宮本武蔵」を井上雄彦が独自の解釈を加えながら漫画化。戦国の世が終わり、剣の時代が終わりかけに生きた宮本武蔵の青春時代を描いた作品です。
子どもにはあまり見せたくないと作者が言うように人の闇を色濃く描く作品です。しかし、武蔵が強くなって数々の強敵と戦っていく過程は少年漫画のような面白さがあるし、強さをもとめて自問自答を繰り返す(なんなら農業さえ始めてしまう)後半は老獪なおもしろさがあります。
2015年以降ながく休載中だが物語はいよいよ終盤です。ろう者として描かれている天才剣士・佐々木小次郎と大きな戦いを繰り返し大怪我をし、強さを自問自答し続けた武蔵の戦いがいよいよすぐそばまで来ています…連載まででしょうか?
28. ONE OUTS / 甲斐谷忍(完結 / 全20巻)
賭野球で無敗の男がペナントレースをかき回す!
アウト500万1失点-5000万という究極の歩合契約(ONE OUTS契約)でプロ野球選手になった渡久地東亜。弱小球団であるリカオンズを優勝させるために悪魔の頭脳でペナントに挑む。
ライアーゲームの作者だけあって野球漫画なのに頭脳戦にしびれます。悪魔の頭脳、強靭なメンタリティで相手球団も球団オーナーもカモる渡久地東亜。
野球のルールを逆手に取った戦略には衝撃を受けること必至。


29. LIAR GAME / 甲斐谷忍(完結 / 全19巻)
「騙される方が悪い…これはライアーゲームなのだから」
とつぜん届けられた1億円とライアーゲームへエントリーの手紙。相手から1億円を騙し取ることでしかこのゲームからは抜けられない…人一倍馬鹿正直なナオはこの窮地を乗り切るために伝説の詐欺師・秋山を頼る…
実写化でも話題になった本作。読者の想像を超える騙し合い、嘘つきだけが勝利する心理ゲームが最高です。
主人公ふたりの真逆の性格、個性抜群のライアーゲームの参加者たちとの白熱する嘘つきバトルに目が離せません。


30. 3月のライオン / 羽海野チカ(連載中)
心にいっぱい傷を持つ天才棋士と天真爛漫な3姉妹の物語
主人公の桐山零は両親を早くに亡くし引き取ってもらった幸田(プロ棋士)の影響で中学生にしてプロ棋士に。幸田家の子供たちとの関係がうまくいかず一人暮らしをはじめた零は川本あかりと出会い、川本家の一家と食事をするような仲になります。
川本家の明るさに触れ、また学校の先生や棋士の仲間たちとの戦いの中で零はどんどん人として成長していきます。
藤井四段の連勝で映画「3月のライオン」の主題歌(スピッツ)が流れまくったのは記憶に新しいところ。とにかく良い漫画です。将棋について詳しくなくても棋士の生き様には惚れ惚れするし、人間同士の痛みやつらさもグサグサ心に突き刺さる。そして人の優しさに救われます。
つらい描写が結構あるので何度も読みたくなるものではないんですけど間違いなく「泣ける名作」です。
主人公のライバルの二階堂が僕のおすすめキャラです

31. ブラック・ラグーン / 広江礼威(連載中)
イカしたセリフ回しとド迫力のアクションシーンは海外映画を見ているよう
商社の社員でもある岡島禄郎は東南アジアで海賊の人質になってしまう。岡島の命より組織の秘密を守ることを決めた大企業。岡島禄郎(通称:ロック)は自身の命を守るために「ブラック・ラグーン」の一員になることを決める。
ごく普通の日常から裏社会に突入したロックとブラック・ラグーンは次々と事件に撒きこまれていきます。
大迫力の銃撃戦、カーチェイス、そして海外ドラマのようなセリフ回しが癖になる作品。トゥーハンドの異名を持つレビィのセクシーながらもかっちょいいアクションシーンは爽快感抜群。ひとつひとつのエピソードが映画のような出来です。
32. ヴィンランド・サガ / 幸村誠(連載中)
北欧を席巻した”ヴァイキング”の生き様を描いた時代漫画
最強の戦士といわれたトールズの息子・トルフィンはヴァイキングの集団の中で若くして戦場で生きている。父の敵であるアシェラッドの首を狙いながら行動を共にする中で憎しみとは違う感情を抱くようになっていく。
序盤のヴァイキングの略奪・争いから王家の後継争いに巻き込まれていくなかで一気に物語は加速する。復讐のために剣を握るトルフィンが「本当の戦士」とは何かを模索し成長していく。
また主人公のトルフィンは北米大陸(ヴィンランド)の探検者、ソルフィン・カルルセフニ・ソルザルソンがモデルとなっています。
33. BUNGO―ブンゴ― / 二宮裕次(連載中)
育成年代特有の「才能の爆発的進化」を描く!シニアのエリートたちの熱い戦いが読める野球漫画
幼いころに買ってもらった野球ボールで来る日も来る日も狂ったように壁当てを続けていた少年ブンゴ。中学入学前に出会った世代最高のスラッガーを追いかけて強豪チームへ入団したブンゴは甲子園常連校への進学を目指すチームメイトにもまれエースを目指し日々進化をし続ける。
年齢的には中学生なのですがどこをどうみても中学生に見えないのはご愛敬。甲子園に行くためには全国の強豪に有望株としてスカウトされるのが近道…ということでシニアの野球エリートたちのプライドをかけた戦いを見ることができます。
日々のトレーニング、熱い試合、大人たちの思惑などこの世代ならではのストーリーが楽しめる傑作です。
34. ピアノの森 / 一色まこと(完結 / 全26巻)
最終巻はアマゾンで最も高評価を受けるほどの名作!
個人的に「音楽漫画」で一番最初にはまったのはこれ。 「森の端」と呼ばれる治安最悪の歓楽街に生まれた少年・海。森に捨てられたピアノとともに成長した海はそのピアノの元持ち主の天才ピアニストに出会いピアノの世界に誘われていくという話です。
これわざわざこんな地域の話にする必要あったんだっけ…とか、途中ちょっと間延びしたりとか、休載しまくりで終わるのかよ…とか色々あったんですけど無事完結。
たぶん少年編ぐらいまでしか読んでいない人が多いはず(映画もここまで)。そんな人はぜひまた手に取ってほしい。後半のショパンコンクールは圧巻です。
35. ドラフトキング / クロマツテツロウ(連載中)
野球をスカウト目線で掘り下げるとこんなに面白くなるのかときっと驚くはず!
”眼力”と書いて「オーラ」と呼ぶ。プロ野球スカウト界でNo.1のキラキラネームと眼力を持つ凄腕・郷原をはじめ新人からベテランのスカウトマンが奮闘する群像劇。
野球漫画は主役をスカウトにすることでこれだけ深く描くことができるのかと驚嘆した作品。スカウトマンが主役なので名試合を描くというよりプロ野球にかかわる人間ドラマを描くのが本作です。バースデーとか好きな人はドはまりするはず。
高校野球で目立ってプロ野球を目指す者、社会人野球で活躍する者、シニアで天才といわれるも高校野球で挫折し野球を捨てる者…。様々なエピソードが丁寧に描かれており、そのドラマに感動します。
ちょっと違った切り口の野球漫画を探していた人にぜひ読んでほしい名作です。

36. サンクチュアリ / 池上遼一、史村翔(完結 / 全12巻)
こういう政治家に未来を託したい…真っすぐな男たちの政!
腐った日本を立て直すべく二人の男が表(政治)と裏(極道)の世界をのし上がっていく。「さっさと早く選挙に行かんかー」 と絶叫するシーンはあまりにも有名。
選挙の時期になるたびに読みたくなるマンガNo.1。このマンガ読んで選挙行かないやつっているの?レベルで面白い。
37. 神様のバレー / 西崎泰正、渡辺ツルヤ(連載中)
悪魔の頭脳を持つ天才アナリストが相手を手玉に取りまくる
こういう邪道のバレーボール漫画を待っていました。野球漫画でいうところの『ONE OUTS』、サッカー漫画でいえば『フットボールネーション』のような作品。
悪魔の頭脳を持つ天才アナリストによる罠という罠。伏線だらけのバレーボール漫画を読みたいなら『神様のバレー』がおすすめです。
そもそもバレーはかなりアナリストが主役になっているのでこの手の作品が出るのも少し遅いぐらいといってもよいでしょう。根性、才能とは別の切り口でバレー漫画を読みたい人におすすめ。


38. 僕だけがいない街 / 三部けい(完結 / 全8巻)
タイムリープを繰り返し少女を救う未来を手に入れろ
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39. 喧嘩商売 / 木多康昭(シリーズ連載中)
最強の格闘技は何か?の答えを探求するなんでもあり異種格闘技戦
あの「幕張」でお下劣下ネタを連載していた木多康彦の描く血みどろ格闘漫画。要所要所に往年のノリを感じさせる。
喧嘩最強の高校生・十兵衛の格闘技・喧嘩を軸に物語が進む。主人公は十兵衛ではあるが登場人物それぞれのエピソードもふんだんに盛り込まれるし、試合もほぼノーカットのためそれぞれが主役と言っても良いかもしれない。単純な力比べではなく、優位に試合を進めるために様々な謀略を張り巡らせるのも特徴。
刃牙の最大トーナメントとかケンガンアシュラが好きなら絶対見て欲しい。むしろそれらよりグロくエゲツない。故に熱い格闘漫画である。目つき、金的、はたまた毒、暗器とこれでもかというほどなんでもあり。個人的には今一番続きが読みたい格闘漫画。

- 喧嘩商売 : 全24巻(2005年~2010年)
- 喧嘩稼業 : 連載中(2013年~)
40. プラネテス / 幸村誠(完結 / 全4巻)
漫画史に残るプロポーズを目撃せよ!
2070年、人類は宇宙開発を進め今や宇宙ステーションや月面には多くの人々が生活しています。しかし、宇宙開発の陰で生まれたスペースデブリが社会問題となっており、ハチマキはいつか自分の宇宙船を持つために日々「デブリ」を回収中!
狂おしいほど好きな漫画。個人的に宇宙漫画の中で一番好き。誰もが持っている「遠くに行きたい」という願望や愛する人と一緒にいたいという気持ちとか痛いほどわかります。そして、ラストが素晴らしすぎるので本当に一度読んでほしい!尊い。
ちなみにこの作品はアニメも素晴らしい出来なので要チェック(Amazonプライムビデオで見れます)。漫画の設定をうまく使いストーリーは大きく変えている。またアニメのラストも漫画の中でも屈指の名シーンを使っており悶絶モノです。 漫画もアニメも是非見て欲しい!
41. 王様達のヴァイキング / さだやす、深見真(完結 / 全19巻)
天才ハッカー×エンジェル投資家のベンチャー起業漫画
学歴もなく、社交性も著しく欠けているがハッキングの腕だけは超一流の是枝一希が仕事中毒のエンジェル投資家と出会い起業していくという話。
ハッキングとIT、それに政治まで絡んでくるし、主人公は超絶コミュ障でもどかしいんですが熱量がすごい。ハッキングの描写は(文系の僕には理解不能なものも多いけど)生々しく描かれており作者がかなり勉強したんだろうなっていうのがわかる。
天才ハッカーだが社会不適合者の主人公と欲望が尽きることのない投資家のコンビの凸凹具合が良いです。

42. ダンジョン飯 / 九井 諒子(連載中)
ファンタジー漫画に「グルメ」という概念を持ち込んだ革命的作品
ダンジョンの奥深くで妹をドラゴンに食べられてしまったライオスパーティー。妹がドラゴンに消化される前に助けに行かなきゃいけないけど食料が底をつきてしまい…ライオス「モンスターを食べよう」。モンスターを調理するグルメ×RPGという新境地。
短編漫画の女王・九井諒子初の長編。1巻からその設定の大胆さに度肝を抜かれた人も多いはず。とにかく発想がおもしろく、登場人物もどこかくるってる感じが最高です。
43. とめはねっ!鈴里高校書道部 / 河合克敏(完結 / 全14巻)
書道から始まるボーイミーツガール!全巻読んだらきっと「文字」で泣く
脅されて書道部に入部した大江縁と、騙されて書道部に入部した望月結希。一風変わった先輩たちに翻弄されて、これでいいのかと思う日々。でも、ダイナミックでデリケートな書の世界は、かなり魅力的で… そして彼らの「書の甲子園」を目指す日々が始まる!!
難しい伏線とか無く非常に楽な気持ちで読める作品です。主人公たちもそもそも素人なので少しずつ書に触れステップアップしていくように読者である我々も書についてどんどん詳しくなっていきます。読み終わるころにはなんとなく「良い書」がわかるようになってきます。不思議。特にラストの持っていきかたがすばらしくてのゆるゆるの涙腺に耐えられるような甘い出来じゃなかったです。
「文字」を見て泣いたことありますか?私はあります。


44. 乙嫁語り / 森 薫(連載中)
丁寧すぎる描きこみはため息レベル。2014年マンガ大賞も納得の作品。
19世紀後半の中央アジアを舞台に厳しい自然の中で生きる人々の生活や文化を「乙嫁(美しいお嫁さん)」と乙嫁の数を中心に描いた作品。一人の乙嫁だけでなく違う村落の乙嫁をそれぞれの風俗に合わせて描いているのも特徴。
とにかくひとつひとつの描写が緻密で繊細。雅で絢爛豪華な衣装や装飾をひとつひとつの文様まで描きこんであって圧巻。
中央アジアの文化の魅力、乙嫁達の嫁心(男にはわかりづらい笑)の心理描写などが巧みに描かれており何度もじっくり読みたくなる名作です。
45. 波よ聞いてくれ / 沙村広明(連載中)
ラジオ漫画の傑作。勢いと巧みなセリフ回しにニヤニヤがとまらない
北海道のローカルラジオのDJにひょんなことから巻き込まれてしまった主人公がラジオの世界でのし上がる?かもしれないとにかく勢いのよいコメディ。
「無限の住人」や「ハルシオンランチ」で知られる沙村広明先生の悪ふざけの部分をずーーーっと見ていられるギャグ漫画なんだけど、現代日本が舞台なのでちゃんと地に足がついている。ある意味大衆ウケする作品だと思う。ダラダラ読んでいるのが非常に気持ちがいい。
46. ダーウィン事変 / うめざわしゅん(連載中)
マンガ大賞2022に選ばれたのも納得!人とチンパンジーのハーフであるチャーリーをめぐる生命の物語
ストーリーは大雑把に言うと人間とチンパンジーのハーフである「ヒューマンジー」のチャーリー。研究者と弁護士である夫婦に育てられたチャーリーは高校に入学し一人の少女ルーシーに出会う。また、テロ組織「動物解放同盟」はチャーリーの存在を利用するためにルーシーとちゃーりに近づき次々と事件を起こしていく…。
鬼才・うめざわしゅんの描く初の長編漫画ということで漫画好きにはひそかに注目されていた本作。
ヒューマンジーという設定を活かすためにかなり取材してるのがわかる骨太な作品です。差別やヴィーガン、アメリカの銃社会、田舎ならではの排他主義、、、それらの事象に率直で本質を突く言動を見せるチャーリー。
チャーリーのようなキメラよりも人間のほうが怖いと思わせられます。「寄生獣」「チ。」のように考えさせられる作品がすきな人におすすめ!第1話も無料で読めますよ。
47. ぐらんぶる / 井上堅二、吉岡公威(連載中)
なんも考えずにただ笑えるギャグマンガ。こういうキャンパスライフに憧れ…ない!
海沿いの街の大学に進学した北原伊織(男)はスキューバダイビングのインストラクターを営む親戚の家に居候を開始。しかし、そこで出会ったのはとびっきりの美女とスキューバダイビングとお酒を愛し、ほぼ全裸の男たちだった…。
この作品は感想を書くのがあほらしくなるのですが…コンプライアンス的なことを言うと未成年なのに酒飲んでるし、全裸だし、セクハラだし、アルハラだし…なスキューバダイビングを生業とするサークルの活動を描いた青春キャンパスライフ漫画です。
大学時代に激しめの飲みサークルに入っていた人はなつかしくなるでしょう。あの飲み会の全力でくだらなくてその場にいる奴らしか面白くない感じをここまで漫画にできるのかと感動します。
もちろんスキューバの魅力も十分感じれる期待のギャグ漫画です。

48. 島耕作シリーズ / 弘兼 憲史(連載中)
息を吸うように女と寝る・島耕作のサラリーマン人生を描く
大手家電メーカーの広報部課長の島耕作のサラリーマンとしての生き様を描く。出世に興味なしも派閥の長に気に入られたり、上司の愛人の浮気相手になったり、後輩だけど会社会長の孫と愛し合ったり…と女を抱き続けながらトラブルを解決する日々。
よく「島耕作は息を吸うように女と寝る」と揶揄されますがあれは事実ですね。まー、抱く。めっちゃ抱く。ただ、そこだけがこの作品の本質ではなくて初芝電機(東芝をパロッた会社)という超大企業を取り巻く時事問題、派閥…などなど過去のビジネス史にそった動きを島耕作を通して追体験できる優秀なビジネス漫画でもあります。
多くの経営者が好むのもわかるビジネス漫画の教科書のような存在。今読んでも普通におもしろいです。
- 課長島耕作(1983~1992):全17巻
- 部長島耕作(1992~2002):全13巻
- 取締役島耕作(2002~2005):全8巻
- 常務島耕作(2005~2006):全6巻
- 専務島耕作(2006~2008):全5巻
- 社長島耕作(2008~2013):全16巻
- 会長島耕作(2013~):連載中
- ヤング島耕作(2001~2010):全4巻
- 係長島耕作(2010~2013):全4巻
- 学生島耕作(2014~2017):全6巻
- 学生島耕作~就活編~(2017~2018):全3巻
- 島耕作の事件簿(2017):全1巻
かなりの長期シリーズになっている。現在は「会長」編を連載中。

49. 最後のレストラン / 藤栄道彦(連載中)
歴史上の偉人たちにふるまう最後の晩餐は?無茶な偉人達の要求を料理で解決
なぜか歴史上の偉人たちが死ぬ直前にタイムスリップして訪れるレストラン。偉人たちが最後の晩餐としてリクエストしてくる難題をとんちをきかせたメニューでおもてなしする基本的に1話完結の料理漫画。
歴史上の偉人たちのエピソードをわかりやすく解説してくれる料理漫画×偉人漫画というべき作品。絵もすこぶるうまく安心して見てられます。
個人的に今一番おすすめしたい料理漫画は「最後のレストラン」です。

50. 極主夫道 / おおのこうすけ(連載中)
勢いに圧倒させれる極道のタマをかけた主夫道
もしも数々の伝説を残した伝説の極道が主夫になったら…を正面からえがいたホームコメディ。1話完結のギャグマンガです。
いわゆるギャップを使った笑いなんですが勢いがすごい。超強面の極道がお弁当を作る、スーパーで買い物をする、掃除をする。それだけなのに笑える。もはや卑怯。
無駄に画力が高いし、下ネタもない。万人におすすめできる極道ギャグマンガです。

51. スナックバス江 / フォビドゥン澁川(連載中)
場末のスナックで繰り広げれられる世も末の笑いの数々
いま一番笑いとツッコミがキレている漫画は何かと聞かれたら「スナックバス江」と即答します。札幌のスナックを舞台にしたママ&チーママと奇怪な常連や一見さんとのやり取りを1話完結で繰り広げるギャグ漫画です。
ママとチーママ・明美さんのキャラも濃いが常連がとにかくえぐい。性癖ゆがみまくったおっさん達のたわごとに対し見たことのないフレーズのツッコミが飛びまくる。
あまりにもパワーワードが飛びまくるせいで公式がSNSで使える一言画像集を用意するぐらいです。


52. ギャラリーフェイク / 細野不二彦(連載中)
芸術漫画の代表作といえばこの作品。芸術世界の知識も身につく…気がする名作
贋作専門の画廊「ギャラリーフェイク」のオーナー藤田。元メトロポリタンのキュレーターであり、圧倒的な審美眼と絵画の修復技術を持つ藤田が繰り広げる芸術世界の裏と表のヒューマンドラマが最高な本作。
ゴッホのひまわり、葛飾北斎、ミロのヴィーナス…などなど誰もが知る芸術作品を絡めたストーリーから、一般にはあまり知られていないような芸術作品が取り上げられることも。ほとんどのストーリーが1~2話で読める短編。
また、長く連載されているだけあって当時の時事ネタと絡めた描写など教養になる…気がする芸術漫画の金字塔。

53. 平和の国の島崎へ / 濱田轟天、瀬下猛(連載中)
日常と戦闘時のギャップがエグイ…超純粋でクソ強中年おじさんの活躍を描く
国際社会と半世紀にも及ぶ戦いを続けるテロ組織LEL(経済解放同盟)により30年前に拉致され、洗脳と訓練を施され工作員として育った島崎。組織を脱走し、日本で少しずつ平和な暮らしを目指す島崎だが…。
LELという世界中に根を張り工作員を送り込んでいるテロ組織の恐ろしさと、その組織の工作員だったにもかかわらず必死に日常を過ごそうとする島崎が愛しくなる作品。荒事に巻き込まれた中で恐るべき強さを見せる島崎と工作員時代に世界中で経験したことを必死に日常に活かそうとする島崎との対比がかなり残酷。
読めば第1話のラストのコマの「島崎真吾が戦場に復帰するのは——340日後のことである」という引きの強さにゾッとするはず。
54. ぼっち・ざ・ろっく! / はまじあき(連載中)
超卑屈陰キャのギターヒーローと個性抜群のガールズバンドの活躍を描く青春音楽漫画
2022年アニメの覇権といっても過言ではない『ぼっち・ざ・ろっく!』の原作漫画。陰キャでコミュ障だけど承認欲求の化け物であるぼっちちゃんがガールズバンドに加入するという青春音楽漫画だ。
可愛い女子高生だけでなく、下北の雰囲気やバンドマンの懐事情などリアルな描写も…きらら系なので4コマっぽい見せ方なんだけど空気感はアニメと同じ。
アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』ロスなら原作読めばいいじゃないか。そしてアニメの続編を待とうぞ。
おすすめ青年漫画:まとめ
ここにある作品の多くは「ヤングジャンプ」「ヤングマガジン」「モーニング」「ビッグコミック」などの有名青年誌を中心に選んでいます。青年漫画は少年漫画と比べるとアニメ化より実写映画化やドラマ化が多いなと選んでみて思いました。