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心に火を、指先にペンを

愛と平和のラビリンス

絶対に面白いおすすめ小説!人気の話題作から青春、恋愛、ミステリー、SFなどジャンル別の名作を厳選紹介

BOOK-おすすめ小説 BOOK

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* 2016年10月23日 2作品追加

ここ数年小説にはまっている。これまでは漫画を読無事のほうが多かったので小説が面白いと知った時の感動は格別だった。絵がないからこそ没頭できる。精錬された文章には感動さえ覚える。まだ僕が読んでいない、知らない名作が掃いて捨てるほどある。それがすごく嬉しく楽しみが尽きること無いことが本当にうれしい。

 

本記事では読書初心者だった私が読んでみて面白かった小説を紹介する。数が多くなってきたので青春、恋愛、コメディ、SF、歴史小説などジャンルごとにまとめてるので目次から気になるジャンル、作品の確認をしてほしい。

 

おすすめ青春小説

年齢を重ねたからか青春を懸命に生きる作品が大好きだ。青春ならではの葛藤、恋、努力、馬鹿馬鹿しさ。全部ひっくるめてこのジャンルの小説を手に取ることが多い。自分と重ねながら、自分にできなかったことを主人公に託して読んでほしい。そんな作品を紹介。

夜のピクニック / 恩田陸

夜のピクニック(新潮文庫)

■ 受賞 : 第2回本屋大賞、第26回吉川英治文学新人賞
■ メディアミックス : 映画『夜のピクニック

全校生徒が24時間かけて80kmを歩く高校の伝統行事「歩行祭」。3年生の甲田貴子は、最後の歩行祭、1年に1度の特別なこの日に、自分の中で賭けをし た。それは、クラスメイトの西脇融に声を掛けるということ。貴子は、恋心とは違うある理由から西脇を意識していたが、一度も話をしたことがなかった。しかし、ふたりの不自然な様子をクラスメイトは誤解して…。

恩田陸さんの青春小説の傑作。高校の伝統行事でひたすら歩く。その行事の中での登場人物の悩みや葛藤が青臭く書かれていてそれが非常に爽やかに描かれる。夜通し歩くその際中に少しずつ成長していく様が面白い。青春小説が好きな人には特におすすめしたい。

 

横道世之介 / 吉田修一 

横道世之介 (文春文庫)

■ 受賞 : 2010年本屋大賞3位、2010年度柴田錬三郎賞
■ メディアミックス :映画『横道世之介』  

大学進学するために上京した主人公・横道世之介は長崎県の港町出身の18歳。性格は、どこか図々しくも人の頼みを断れないお人好し。世間知らずな社長令嬢 でガールフレンドとなる与謝野祥子、大学の友人・倉持一平、年上の憧れの女性・片瀬千春、女性に興味がない同級生・加藤雄介など周りの人々をとりまく青春 物語である。

横道世之介という優しいイイ奴の大学生時代の日常を描きながら、数年後の登場人物が当時を懐かしむという作品。何気ない馬鹿な日常が中盤のある出来事をキッカケに、とても大事で貴重なものなんだって気づかせてくれる。それがただの青春小説にはない余韻を残す。中盤のその「キッカケ」に楽しく読んでいた心が揺さぶられ、作品の印象がガラリと変わる。今を大事にしたくなる、友達を大事にしたくなる作品。

 

世界で一番長い写真 / 誉田哲也

世界でいちばん長い写真 (光文社文庫)

人気者だった親友の洋輔が転校してから、宏伸の毎日は冴えない感じだ。特にやりたいこともなく、クラブ活動の写真部でも、部長からしかられてばかり。そん なある日、祖父の古道具屋で、大砲みたいにごつい不思議なカメラに出合う。世界一長い写真が撮れるカメラって!?その日から、宏伸の日常がきらめき始める。ワクワクして胸にジンとくる青春小説の新たな傑作。

筆者である誉田さんは猟奇殺人系のミステリーの印象しかなかったが、この作品は両極端にある真っ直ぐな青春小説。世界で一番長い写真を取ることができるカメラに出会った少年がワクワクし少しずつ変わっていく姿が美しい。何よりその少年を優しく見守る大人たちの優しさに30を超えた僕はジンとくるものがあった。

 

深夜特急 / 沢木耕太郎

深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)

■ 受賞 : 第五回日本冒険小説協会大賞ノンフィクション・評論部門大賞、第2回JTB紀行文学賞
■ メディアミックス:TVドラマ『劇的紀行 深夜特急』

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く――。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち 寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは「大小(タイスウ)」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。一年以上に わたるユーラシア放浪が、いま始まった。いざ、遠路2万キロ彼方のロンドンへ!  

読んだ人を旅に誘う麻薬ともいうべき本。旅行者、バックパッカーのバイブルとして読み継がれている沢木耕太郎の旅行記。旅に対する熱気、旅への衝動をすさまじいまでに掻き立てられる。今旅に出れない人も擬似的に旅を感じることができるのでこれで我慢するというのも手か?

 

GO / 金城一紀

GO (角川文庫)

■ 受賞 : 2000年直木賞
■ メディアミックス : 映画『GO』 / 漫画『GO

広い世界を見るんだ――。僕は《在日朝鮮人》から《在日韓国人》に国籍を変え、民族学校ではなく都内の男子校に入学した。小さな円から脱け出て、『広い世界』へと飛び込む選択をしたのだ。でも、それはなかなか厳しい選択でもあったのだが。ある日、友人の誕生パーティーで一人の女の子と出会った。彼女はとて も可愛かった――。 

日韓の政治的軋轢は無くなる気配ないし、民間レベルでもヘイトが渦巻く現代ですがこの小説の輝きは別問題としてとらえたほうがいい。 青春、恋愛を謳歌するには2つの国のわだかまりはあまりに大きい。だからこそ懸命に生きる若者に感情移入できる。この日韓の問題に対して私が言うべきことはないがこの青春小説は素晴らしいということは断言できる。

 

69 sixty nine / 村上龍

69 sixty nine (集英社文庫)

■ メディアミックス :映画『69 sixty nine

1969年、東京大学は入試を中止した。人々はビートルズに熱狂し、世論はベトナム戦争に揺れていた。僕は長崎県佐世保市、基地のある町に暮らす高校三年 生。なにか面白いことをしたい、みんなを驚かせたい、女の子にモテたい!ただそんな気持ちから、僕は仲間たちと一緒に学校をバリケード封鎖した―。爆発し そうな衝動と真っ直ぐな心をあわせ持った高校生たちを描く、青春小説の金字塔。  

村上龍のえがく青春小説の傑作。氏の普段の小説を読んでいる人は作風の違いに驚くはず。まっすぐ笑えて面白い。1969年という年代は近代日本、世界史においてもきっと独特の空気感で語られる年代だと思う。学生運動、ウッドストック、ラブアンドピース。モテたくてバリケードを封鎖する子供と大人の対立、父親の優しさに少し泣ける。

 

ノルウェイの森 / 村上春樹

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

■ 受賞 : 1000万部以上発行の大ベストセラー
■ メディアミックス : 映画『ノルウェイの森

暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。僕は一 九六九年、もうすぐ二十歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱し、動揺していた。限りない喪失と再生を描き新境地を拓いた長編小説。 

「ノルウェイの森」というタイトルってとても美しいと読む前から思っていた。なんとなく有名すぎて避けていたが、教養としても読んでおくかという軽い気持ちで読み始めた。賛否ある作品でただヤッているだけと否定的な意見もあればとんでもなくグッサリ刺さって共感しまくっている人もいる。ただ、こういう葛藤、苦悩、そして解放という物語に浸ることが出来ただけでも読んで良かったなと思える作品だった。

 

色即ぜねれいしょん / みうらじゅん

色即(しきそく)ぜねれいしょん (光文社文庫)

■ メディアミックス : 映画『色即ぜねれいしょん

「僕」は仏教系男子校に通う高校一年生・「イヌ」こと乾純(いぬいじゅん)。彼女なし、もちろん童貞だ。ボブ・ディランに憧れ作曲に燃えてはいても、平凡 で退屈な毎日――。「フリーセックスの島行かへん?」。そのひと言から、僕の夏休みはきらめき始める。友達二人とともに訪れた隠岐島(おきのしま)で、僕らを待っていたのは……。少年が成長する姿をコミカルに温かく描く、自伝的青春小説! 

みうらじゅんと峯田和伸がタッグを組んだ映画公開されたということで、当時ふたりを崇拝していた僕はこの本を手に取りました。童貞の高校生を書くのがこんなにうまい人は他にいないだろう笑。フリーセックスを目指して夏の島へ向かう威勢よくだけに突き動かされる勢いといい、最後の文化祭のフェスといい見どころたくさんです。

 

笑えるコメディ小説 

小説でもクスっとさせられることがある。中には青春小説として紹介したほうがいいかもしれない作品もあるが、読みながらニコニコできる作品をここでは紹介したい。

四畳半神話大系 / 森見登美彦

四畳半神話大系 (角川文庫)

■ メディアミックス : TVアニメ『四畳半神話大系

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求 をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい!さ迷い込んだ4つの 並行世界で繰り広げられる、滅法おかしくて、ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。 

情けないダメ大学生を書かせたら森見登美彦の右に出るものはいないだろう。これでもかというほど情けない大学生と悪友小津の凄惨なキャンパスライフを堪能できる。アニメ化もしているが森見登美彦の文体が癖になるので小説もおすすめしたい。いわゆるループものでありそれがくどくもあり微妙な違いに引き込まれる。最後まで読んで一気にカタルシスを感じれる作品です。

 

史上最強の内閣 / 室積光

史上最強の内閣 史上最強シリーズ

北朝鮮が、日本にむけた中距離弾道ミサイルに燃料注入の報が!中身は核なのか?それとも……。支持率低迷と経済問題で打つ手なしの政権与党・自由民権党の浅尾総理は、本物の危機に直面し「本当の内閣」に政権を譲ることを決意した。ア メリカですら「あないな歴史の浅い国」と一蹴する京都の公家出身の二条首相は、京都駅から3輛連結ののぞみを東京駅までノンストップで走らせたかと思え ば、その足で皇居に挨拶へ。何ともド派手な登場の二条内閣は、早速暴力団の組長を彷彿とさせる広島出身の防衛大臣のもと「鉄砲玉作戦」を発動する。果たし てその結末やいかに?

設定で勝負する作品であり、日本人の願望をいい感じで叶えてくれる作品もある。コメディみたいなものなので強引ではあるけどテンポよくすぐ読める。ちょっとやり過ぎ感ありますが。それでも締めるとこはきっちりしていてラストの和歌に感動する。

 

三匹のおっさん / 有川浩

三匹のおっさん (文春文庫)

■ メディアミックス : TVドラマ『三匹のおっさん

還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか!定年を迎えて一念発起した剣道の達人・キヨ、経営する居酒屋も息子に任せられるようになってきた柔道の 達人・シゲ、遅くできた一人娘を溺愛する町工場経営者で機械をいじらせたら右に出るものナシの頭脳派・ノリ。かつての悪ガキ三人組が結成した自警団が、痴 漢、詐欺、動物虐待などご町内にはびこる悪を成敗!その活躍はやがてキヨの息子夫婦や孫の祐希、ノリの愛娘・早苗らにも影響を与えてゆき……。

いわゆる勧善懲悪ものなんだけど、説教臭くなくコメディタッチで描かれているので非常に読みやすい。三人組のおっさんがそれぞれの得意なことを駆使し、現代社会の各種トラブルを解決していく。またおっさんだに見所があるのではなく、孫との掛け合いも面白い。有川浩ならではの甘々恋愛シーンは孫達が主役でもある。分かりやすい設定で短編の羅列なので誰でもとっつきやすいはず。設定がベタで万人ウケするのでドラマ化もされている。

 

www.kokoro-fire.com

 

この記事でも紹介。個人的に三人組が活躍する話が結構好きだったりする。

 

鴨川ホルモー / 万城目学

鴨川ホルモー<「鴨川ホルモー」シリーズ> (角川文庫)

■ 受賞 : 第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞、2007年本屋大賞6位
■ メディアミックス : 映画『鴨川ホルモー

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たも のは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祗園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではな い、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起 こる、疾風怒濤の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり!! 

ホルモーという「オニ」を使って戦う競技に身を投じていく学生たちの話。正直最初は戸惑う。「オニ」って言われても…ってなる。しかし、どんどん勢いが出てきて笑える青春小説だったなと読後にきっと思うはず。まあ、作者の作風が結構ぶっ飛んでいるのでついていける人はドハマリするはず。逆に合わない人には全然合わない人を選ぶ作品。

 

続巻もあり。

 

夢をかなえるゾウ / 水野敬也 

夢をかなえるゾウ

■ 受賞 : 200万部の大ベストセラー
■ メディアミックス : TVドラマ『夢をかなえるゾウ』

主人公は「人生を変えよう」と思っているけど、何も変えられない普通のサラリーマン。そこへある日突然、ガネーシャというゾウの姿をした神様が現れ、主人公の家にニートとして住みつき、ゲームをしては寝るだけの怠惰極まりない生活を始めます。
しかしガネーシャは自信満々にこう言います。「今からワシが出す簡単な課題さえこなしていけば、お前は確実に成功する――」。 

水野さんの才能が爆発した自己啓発型の小説。 主人公とガネーシャの兼ね合いが本当に笑えるし、自己啓発としても強く行動を訴えてくる。200万部を超える大ベストセラーになったのもうなづける作品。本が苦手な人におすすめしたい1冊。ちなみに第3弾まで出ている。

 

おすすめ恋愛小説

恋愛はうまくいったものも、失敗してしまったものも含めて大事な思い出。今恋愛している人も、久しくドキドキしていない人もおすすめの恋愛小説を紹介します。(個人的に青春小説の延長で読んでいるので若干偏りあり。ごめんなさい)

 

黄色い目の魚 / 佐藤多佳子

黄色い目の魚

■ 受賞 : 第16回山本周五郎賞候補

海辺の高校で、同級生として二人は出会う。周囲と溶け合わずイラストレーターの叔父だけに心を許している村田みのり。絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でデッサンして以来、気がつくとみのりの表情を追っている。友情でもなく恋愛でもない、名づけようのない強く真直ぐな想いが、二人の間に生まれて ――。16歳というもどかしく切ない季節を、波音が浚ってゆく。青春小説の傑作。

すごくどうでもいい私情を吐露すると昔好きだった子にすすめられた本。青春恋愛小説の傑作で、この時期特有の繊細で難しい心の動きを描いていて面白くも辛くもあるけど大好きな本。佐藤多佳子さんの本はこれが初めてだったが青春小説特有の勢いではないバランス感の非常によい作家さんだと思います。

 

阪急電車 / 有川浩

阪急電車 (幻冬舎文庫)

■ メディアミックス : 映画『阪急電車

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少 しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車―人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。

阪急電鉄を舞台にしたオムニバス形式の小説。ひと駅ごとにドラマがある。そのひとつひとつのドラマが連なって大きなひとつの物語を構成する。駅を変えるたびに主人公が変わり前後で少しずつ重なっている。また「往路」と「復路」で半年後の時間が過ぎており、前半見てきたドラマのその後が見れる。有川浩さん特有の分かりやすい文体でスラスラ読めるのでちょっと本を読みたい時におすすめ。1時間ぐらいで読めるんだけど「いい本読んだな」って思える1冊。少し心がきれいになった気がする作品。

 

夜は短し歩けよ乙女 / 森見登美彦

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

■ 受賞 : 第20回山本周五郎賞受賞、第137回直木賞候補、2007年本屋大賞第2位
■ メディアミックス : 漫画『夜は短し歩けよ乙女

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づか ない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。

僕が小説を読み始めるきっかけになった本。この本で僕は森見登美彦の大ファンになった。古都・京都を舞台に冴えない大学生と黒髪の乙女の2つの視点から物語が描かれる個人的に大好きな一人称小説。天然で軽快な乙女の可愛らしい視点で進む物語と冴えない大学生のすれ違いで滑稽で阿呆な物語が巧妙に交差し一つの物語に。現代版お伽話というような作品。

 

www.kokoro-fire.com

 

僕はどっぷり嵌ったけど森見登美彦作品は読者を選ぶよう。夜は短し歩けよ乙女が好きな人は他作品にも没頭できると思う。

 

恋文の技術 / 森見登美彦

恋文の技術 (ポプラ文庫)

一筆啓上。文通万歳!――人生の荒海に漕ぎ出す勇気をもてず、波打ち際で右往左往する大学院生・守田一郎。教授の差し金で、京都の大学から能登半島の海辺 にある実験所に飛ばされた守田は、「文通武者修行」と称して、京都にいる仲間や先輩、妹たちに次から次へと手紙を書きまくる。手紙のなかで、恋の相談に乗 り、喧嘩をし、説教を垂れる日々。しかし、いちばん手紙を書きたい相手にはなかなか書けずにいるのだった。
青春の可笑しくてほろ苦い屈託満載の、新・書簡体小説。

書簡体小説というものを読んだことがあるだろうか?本作はすべての内容が「手紙」という形式で物語が進む。正直最初は面食らったがこれが面白かった。主人公が京都から能登の研究室にうつり、京都に住む人達に手紙を送る。すべて主人公からの手紙で相手も一人ではないのだがその手紙と手紙の間に起こった事件がありありと想像でき油断すると吹き出してしまうほど面白い。そのくせ最後は少し感動させる卑怯な作品。

 

ふがいない僕は空を見た / 窪美澄

ふがいない僕は空を見た

■ 受賞 : 第8回R-18文学賞、第24回山本周五郎賞受賞作
■ メディアミックス :映画『ふがいない僕は空を見た

僕の中から湧いて出た初めてのこの感じ。つまり性欲? でも、それだけじゃないはず――高校一年、斉藤卓巳。好きだった同級生に告白されたのに、なぜだか 頭の中は別の女のことでいっぱい。「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞作の「ミクマリ」など、嫉妬、情愛、感傷、どうしようもなく僕らをゆさぶ る衝動をまばゆくさらけだした5編を収載する短編集。 

性・不妊・出産・いじめなどの闇を青少年の視点でえがく5編の短編。性描写が苦手なな人にはおすすめできませんがそれさえも人間の本質として捉えることができる。基本は短編だけど少しずつ話がリンクしており一つの作品としての完成度も高い。

 

やる気が出てくる!おすすめ企業小説

長年働いていると月曜が嫌になったりするものだけど、そういう時には企業小説がおすすめ。働くっていいな、自分も頑張ろうって思えるような作品を紹介。

下町ロケット&下町ロケット2 ガウディ計画/ 池井戸潤

下町ロケット

■ 受賞 : 第145回直木三十五賞受賞作品、2011年山本周五郎賞候補作品。
■ メディアミックス :wowwow『下町ロケット』/TVドラマ『下町ロケット

佃航平は宇宙工学研究の道をあきらめ、実家の佃製作所を継いでいたが、突然の取引停止、さらに特許侵害の疑いで訴えられるなど会社は倒産の危機に瀕していた。一方、政府から大型ロケットの製造開発を委託されていた帝国重工では、百億円を投じて新型水素エンジンを開発。しかし、世界最先端の技術だと自負していた バルブシステムは、すでに佃製作所により特許が出願されていた。

宇宙開発グループ部長の財前道生は佃製作所の経営が窮地に陥っていることを知り、特許を 20億円で譲ってほしいと申し出る。資金繰りが苦しい佃製作所だったが、企業としての根幹にかかわるとこの申し出を断り、逆にエンジンそのものを供給させ てくれないかと申し出る。

佃製作所の若手社員は日本のものづくりを担ってきた町工場の意地を見せる。

自身初の池井戸潤の小説であり池井戸潤としても出世作の作品。いわゆる企業小説にはまるキッカケにもなった。勧善懲悪が特徴的でありスカッとする。筆者の日本の町工場への愛が垣間見え、同じ企業人として応援したくなるのが人気の秘訣かもしれない。仕事に対する夢に対し邁進する佃にやや嫉妬もありつつ、難題に挑戦し続ける彼等に励まされるように読み進めた。仕事に対して悩んでいる時に読むことをおすすめしたい。

 

下町ロケット2 ガウディ計画

 その部品があるから救われる命がある。
ロケットから人体へ――。佃製作所の新たな挑戦!

ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。量産を約束したはずの取引は試作品段階で打ち切られ、ロケットエンジンの開発では、NASA出身の社長が率いるライバル企業とのコンペの話が持ち上がる。
そんな時、社長・佃航平の元にかつての部下から、ある医療機器の開発依頼が持ち込まれた。「ガウディ」と呼ばれるその医療機器が完成すれば、多くの心臓病患者を救うことができるという。しかし、実用化まで長い時間と多大なコストを要する医療機器の開発は、中小企業である佃製作所に
とってあまりにもリスクが大きい。苦悩の末に佃が出した決断は…。
医療界に蔓延る様々な問題点や、地位や名誉に群がる者たちの妨害が立ち塞がるなか、佃製作所の新たな挑戦が始まった。

なんと続編も。今度は人体というまたまた挑戦しがいがあるフィールド。1作目と変わらない熱量で期待以上の出来。

 

半沢直樹シリーズ / 池井戸潤

オレたちバブル入行組

■ メディアミックス : TVドラマ『半沢直樹

バブル期に大手銀行に入行し、今は大阪西支店融資課長の半沢直樹。支店長の命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を半沢に押し つけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢に残された手は債権回収しかない――。夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。しかも入行以来い いことなしのバブル世代。しかし嘆いてばかりじゃ始まらない。顔を上げろ、プライドを捨てるな、そのうち負け分を取り戻してやる! 

タイトルのダサさに躊躇してたが池井戸潤作品だし読んでみるかとブックオフで買った本がドラマでまさかの大ヒットに。しかし、原作の面白さも負けてはいない。特に1冊目読んだ時衝撃だった。ここまで敵に対して容赦のない主人公は久しぶりだ。銀行という大企業の中で奮闘する半沢はサラリーマンとしても憧れる。

 

ドラマの続編にあたる「ロスジェネの逆襲」と「銀翼のイカロス」。前2作と違い「大人」な半沢が描かれる。とくに「ロスジェネの逆襲」は半沢というより若手の活躍に力点が置かれている。上司としての半沢の魅力も楽しみつつ、ドラマの続編の半沢を堪能するのも良いだろう。

 

ハゲタカ / 真山仁

新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫)

■ メディアミックス : TVドラマ『ハゲタカ

「日本を買い叩く」

不良債権を抱え瀕死状態にある企業の株や債券を買い叩き、手中に収めた企業を再生し莫大な利益をあげる、それがバルチャー(ハゲタカ)・ビジネスだ。 ニューヨークの投資ファンド運営会社社長・鷲津政彦は、不景気に苦しむ日本に舞い戻り、強烈な妨害や反発を受けながらも、次々と企業買収の成果を上げて いった。

僕にとってゴールデン・イーグルといえば楽天ではなく鷲津。ハゲタカはめちゃくちゃ面白い企業小説のひとつ。ビジネスマンはまず間違いなくハマるのでのめり込み過ぎ内容に注意が必要。企業買収というハゲタカ行為を本当にスケールでかくやってのける彼等の手腕に憧れる。

また、鷲津以外にもクセモノが多くその展開が圧巻。これを就活時代に読んでいたら外資系金融機関で働いてただろうっていうぐらい影響力がある。テレビドラマも面白いらしい。というかハゲタカも半沢直樹のスタッフで民放ドラマ化してほしい。

 

続編も面白く読み始めたら止まらない。ご注意されたし。

 

拝金 / 堀江貴文

拝金 青春経済小説

■ メディアミックス : 漫画『拝金

「藤田優作、君はどのくらいの金持ちになりたい?」「そうだな、金で買えないものはない、そう言えるくらいかな」「わかった。それでいこう」年収200万 円のフリーター・優作はなぞのオッサン・堀井健史と握手を交わした。そこから彼の運命は大きく変わる。携帯ゲーム事業を成功させ、さらにあらゆる金融技術を駆使。瞬く間に会社は売上500億円の大手IT企業に変貌する。人はそれを「ヒルズの奇跡」と呼び、優作は一躍時代の寵児に。快進撃はさらに続くかに思 われた―オッサンの無謀なミッションが下るまでは。金とは、勝者とは、絆とは?感動の青春経済小説。

ホリエモンのビジネス本は読めば読むほど彼の起業家としての才能を感じずにはいられない。そんな彼のビジネス小説はどんなものかと思えばライブドアショックを題材に話が展開する傑作だった。途中のサクセスストーリーとか見ていてワクワクするが、当時のこととダブらせながら読むとさらに面白い。この作品のあとに前日譚も出てるんですがそっちはイマイチ。

 

神去なあなあ日常 / 三浦しをん

神去なあなあ日常 (徳間文庫)

■ 受賞 : 2009年本屋大賞4位
■ メディアミックス : 映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~

美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ~!高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。

林業青春小説?林業を生業とする山奥で働くことになった主人公が林業の厳しさ、人の優しさ、山の美しさに触れながら成長していく。山の情景がいきいきと描かれており都会で働く僕はいくばくかの憧れを抱いた。また山ならではの祭事がクライマックスで描かれており、その勢いは爽やかな笑いを誘う。映画化もした良作。

 

続編もあり。

 

舟を編む / 三浦しをん

舟を編む (光文社文庫)

■ 受賞 : 2012年本屋大賞
■ メディアミックス : 映画『舟を編む』/ TVアニメ『舟を編む

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中 で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は 完成するのか──。言葉への敬意、不完全な人間たちへの愛おしさを謳いあげる三浦しをんの最新長編小説。 

2012年の本屋大賞。辞書制作という言葉の海に挑む物語なのだが、とっつきにくいお題に対し軽やかに物語は進ん行く。主人公の馬締という人間も良いのだが、個人的には先輩社員の西岡に惹かれた。普段はおちゃらけている彼は後輩である馬締が自分よりも辞書制作に対する才能を持っていることに葛藤しつつも影からフォローし続ける。それが人間臭く、優しい。一つの辞書ができるまでの膨大なプロジェクトのなかで交わる人間模様を垣間見ることができる作品。

 

フェイスブック 若き天才の野望 / デビットカークパトリック

フェイスブック 若き天才の野望

フェイスブックの若き天才CEO(最高経営責任者)、マーク・ザッカーバーグ。彼が掲げる「フェイスブックで世界をもっとオープンな場所にする!」という 揺るぎないビジョンと魅力に、ハーバード大の仲間やシリコンバレーの起業家、ベンチャーキャピタル、大企業の経営者たちが次々と吸い寄せられる。プログラ マーはザッカーバーグとともに徹夜でサービスをつくり、ナップスター創業者のション・パーカーは入社し、マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOやヤ フーはどうにかして買収しようと、躍起になる。提示される買収金額は8億ドル、10億ドル、20億ドル、150億ドル…と飛躍的に増えたが、それでもザッ カーバーグはフェイスブックを売らなかった。本書では、26歳の天才CEOの成功と苦悩、そして野望を生き生きと描き出す。 

ちょっと毛並みが違うんが、これは一つの「青春小説」「企業小説」として僕は捉えている。映画「ソーシャルネットワーク」よりも深く詳しくこのモンスターサービスが産まれるまでの葛藤を描き、ザッカーバーグの信念さえも見れる。そもそもフェイスブックを産面白くないわけがない。

 

心が熱くなる…おすすめ歴史小説 

歴史小説に一時期はまりどっぷり読んでいる時期があった。歴史の荒波の中で使命に燃える偉人たちの行動、言葉に衝撃を受けた。読むときっと心が熱くなる、そんな作品を紹介します。

天地明察 / 沖方丁

天地明察(特別合本版)<天地明察> (角川文庫)

■ 受賞 : 第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞,第143回直木賞候補、第7回北東文芸、第4回大学読書人大賞、第4回舟橋聖一文学賞
■ メディアミックス : 漫画『天地明察』/ 映画『天地明察

江戸時代、前代未聞のベンチャー事業に生涯を賭けた男がいた。ミッションは「日本独自の暦」を作ること―。碁打ちにして数学者・渋川春海の二十年にわたる奮闘・挫折・喜び、そして恋!早くも読書界沸騰!俊英にして鬼才がおくる新潮流歴史ロマン。

非常に愛しい作品。江戸時代版プロジェクトX。暦を作るという国をあげての大事業を成し遂げる渋川春海を描く作品。またこの事業は算学が非常に重要な学問であり、それにのめり込む主人公が気持ちいい。難題を解いた時に発せられる「明察!」という言葉の美しさ。主人公の尊敬する師匠に当たる人が難題を解いた主人公に対し楽しそうに「明察!」って言うシーンが非常に美しい。

 

竜馬がゆく / 司馬遼太郎 

竜馬がゆく(一)

■ メディアミックス : TVドラマ『竜馬がゆく』/ 大河ドラマ『竜馬がゆく

「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長篇小説。

親父が竜馬大好きでその影響で僕もずっと好きだった坂本竜馬。本を読んだのは大人になってからだった。全8巻と長編も竜馬が魅力的であっという間に読了。幕末という動乱の中で駆けまくる竜馬にどっぷりとハマった。全8巻大長編だが長さを感じさせず、むしろもう終わってしまうのかと寂しささえ感じてしまう歴史小説の大傑作。

 

燃えよ剣 / 司馬遼太郎

合本 燃えよ剣(上)?(下)【文春e-Books】

■ メディアミックス : TVドラマ『燃えよ剣

幕末の日本で、敵からも味方からも最も恐れられたのがこの男。

幕末の動乱期を、新選組副長として剣に生き、剣に死んだ男、土方歳三の華麗なまでに頑なな生涯。武州石田村の百姓の子“バラガキのトシ”は、生来の喧嘩好 きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、当時最強の人間集団へと作りあげ、自身も思い及ばなかった波紋を日本の歴 史に投じてゆく。

歴史小説に嵌っていた時に「竜馬がゆく」を読み終わってすぐに手を付けた作品。土方歳三の、そして新選組の生き様をまざまざと魅せつけられる。新選組は歴史では敗者であるため、悲劇としても受け止められるが彼等にそんな悲壮感はなく土方が将としてただただかっこいい。クライマックスの土方歳三の単騎特攻には鳥肌が立つ。上下巻と歴史小説にしては短いため入門としても最適。

 

永遠の0 / 百田尚樹

永遠の0 (講談社文庫)

■ 受賞 : 300万部突破の大ベストセラー小説
■ メディアミックス : 映画『永遠の0』/TVドラマ『永遠の0』/漫画『永遠の0

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ 祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。

映画も大ヒットした「永遠の0」。その原作である小説を読んだ時は感動しすぎてちょっと日常に引きずった。すごい好きな作品になったが2回目をなかなか読めずにいる。そんな作品。特攻隊というものを戦時と現代の視点から書いており、今を生きる日本人として考えさせられる。テーマとしては重たいが一読の価値は絶対にあり。

 

項羽と劉邦 / 司馬遼太郎

項羽と劉邦(上)(新潮文庫)

■ メディアミックス : 漫画『史記 1 項羽と劉邦

紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこる と、天下は再び大乱の時代に入る。――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立する までをとおし、天下を制する“人望”とは何かをきわめつくした物語である。 

今漫画界で猛威を奮っているキングダムが秦の統一までを描いている漫画で、この「項羽と劉邦」は新滅亡後に「漢」ができるまでの物語。「漢」というのは中国にとって非常に大事な国である。司馬遷の書いた「史記」をもとに司馬遼太郎に書かれた本書は武の才に恵まれた最強の覇王である項羽と無能ではあるが不思議と人望のある劉邦の戦いの物語。項羽はその後の中国史でも歴代最強とうたわれる豪傑。劉邦は無能にもかかわらず脇には最強の家臣がついてくる魅力をもった人物。

 

この両極端な二人の戦い方が全く異なるのが面白い。項羽と劉邦だけでなく項羽打倒の切り札韓信の不気味さや張良という参謀など魅力的な人物が多い群像劇。三国志よりもさくっと読める。

 

三国志 / 吉川英治

三国志 全12巻完全版 地図付

■ メディアミックス : 漫画『三国志

中国は後漢も霊帝の代、政治の腐爛は黄巾賊を各地にはびこらせ、民衆は喘ぎ苦しむ。このとき、たく県は楼桑村の一青年劉備は、同志関羽、張飛と桃園に義盟 を結び、害賊を討ち、世を救わんことを誓う。――以来100年の治乱興亡に展開する壮大な世紀のドラマ。その華麗な調べと哀婉の情は、吉川文学随一と定評 のあるところである。

歴史小説では外せない三国志。三国志は巻数も多いので躊躇する人も多いと思うが迷わず読むことをおすすめする。教養としても。序盤は曹操を中心に話が動きつつ、後半は諸葛亮孔明が主人公として活躍。曹操は悪役として描かれるんですが、魏派の僕でも面白く読めた。

後半の司馬懿が復活して孔明を止めるシーンとか鳥肌がたつ。「天下統一」という言葉に夢中になった男達の群像劇は時代を超えて愛されるのがわかる。歴史小説は数あれどこれだけの魅力ある人間達が見れるのは三国志しかない。

 

アクション・ハードボイルドのおすすめ小説

スリリングな展開が魅力なアクション小説。文章なのに手に汗握るような作品を紹介。

ガダラの豚 / 中島らも

ガダラの豚 I (集英社文庫)

■ 受賞 : 第47回日本推理作家協会賞受賞

魔神バキリの呪術パワーを奪え! テレビの取材でケニアを訪れた主人公を待ちうける驚天動地の大事件。呪術師、詐欺師が入り乱れ、痛快無比の大活躍。日本推理作家協会賞受賞作。

ロードムービーでもあり、アクションでも超常現象物でもあり…上中下にあらゆる要素を詰め込んだ一級のエンタテイメント作品。個人的には中巻のアフリカ編がロードムービーとしても最高に好きだったりする。もりもりに設定が詰め込んであり、怒涛の勢いで物語が進むので長さを感じず一気に読める。ただのエンタテイメント作品ではなく、文化人類学の要素もありリアリティがある。ここまでパワフルな作品はなかなかお目にかかれない。

 

「グラスホッパー」「マリアビートル」/ 伊坂幸太郎

グラスホッパー (角川文庫)

■ 受賞 : 第132回直木三十五賞候補作
■ メディアミックス : 漫画『グラスホッパー』/ 映画『グラスホッパー

「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体 を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとに―「鈴木」「鯨」 「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説。  

 

マリアビートル (角川文庫)

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利き 二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。小説は、ついに ここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテイメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!  

伊坂幸太郎の殺し屋小説。グラスホッパーとマリアビートルは完全な前後作ではないけれど同じ世界の話で両方読むとより楽しめる。グラスホッパーは殺し屋達に翻弄される主人公の話。マリアビートルは全員殺し屋。マリアビートルにグラスホッパーの登場人物が何人か出ておりそれが嬉しかったりする。グラスホッパーがスリリングな内容に対し、マリアビートルはエンタテイメントに寄っている。これは順番通りグラスホッパーから読むのがいいだろう。

 

バトルロワイヤル / 高見広春

バトル・ロワイアル

■ 受賞 : 第5回日本ホラー小説大賞最終候補
■ メディアミックス : 映画『バトルロワイヤル』/ 漫画バトルロワイヤル

 西暦1997年、東洋の全体主義国家大東亜共和国。この国では毎年、全国の中学3年生を対象に任意の50クラスを選び、国防上必要な戦闘シミュレーショ ンと称する殺人ゲーム“プログラム”を行なっていた。ゲームはクラスごとに実施、生徒たちは与えられた武器で互いに殺しあい最後に残った一人だけは家に帰ることができる。香川県城岩町立城岩中学校3年B組の七原秋也ら生徒42人は修学旅行のバスごと政府に拉致され高松市沖の小さな島に連行された。催涙ガスによる眠りから覚めた秋也たちに、坂持金発と名乗る政府の役人が、“プログラム”の開始を告げる。ギリギリの状況における少年少女たちの絶望的な青春を描いた問答無用、凶悪無比のデッド&ポップなデス・ゲーム小説。

倫理的な視点から映画はR-指定をくらったことで逆に話題になってしまったバトルロワイヤルの原作。決して気持ちのいい作品ではなくトラウマ覚悟で読んでほしい。2時間の映画ではまとめきれない42人の登場人物のバックボーンをこれでもかというほど描いている濃く重い。極限状態の中でしているそれぞれの選択を安全圏から見ている僕らがどうこう言えるわけもなく受け止めるしか無く考えさせられる。問題作として片付けてはいけない一つの快作といえるだろう。

 

図書館戦争 / 有川浩

図書館戦争

■ 受賞 : 第39回星雲賞日本長編作品部門受賞
■ メディアミックス : 漫画『図書館戦争』 / アニメ図書館戦争』/映画図書館戦争

2019年。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる『メディア良化法』の成立から30年が経ち、日本はメディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げていた。笠原郁は、図書特殊部隊に配属されるのだが……。 

「図書」というものに国家権力が介入し、規制対解放で戦争するというドンパチものに有川浩特有の甘ったるい恋愛物がうまく溶け込んでいる作品です。アニメ化もしてるし実写映画化もしている人気シリーズです。4巻までが本編で2巻分がっつりエピローグがあります。 結構なトンデモ設定だけどそれを破綻させずに描き切っているのは流石。

 

池袋ウエストゲートパーク / 石田衣良

池袋ウエストゲートパーク

■ 受賞 : 第36回オール讀物推理小説新人賞受賞
■ メディアミックス : TVドラマ『池袋ウエストゲートパーク

す少年、消える少女、マル暴に過激ジャーナリスト、カリスマダンサー……駅西口公園、通称ウエストゲートパークを根城にする少年少女たちが、発熱する都会のストリートを軽やかに疾走する。若者たちの現在をクールに、そして鮮烈に描く大人気シリーズの第一作。 

一番好きなTVドラマは?と聞かれたら少し考えて「池袋ウエストゲートパーク」と応える。TVドラマの空気感、この頃感じてた日常の鬱屈としたストレス、闇が感じることができる作品。少年、少女の繊細な狂気を読みたいならこれ。

 

大人気シリーズとなった池袋ウエストゲートパーク。TVドラマは一作目なので続きを知るには小説しかない。10作も出てるのでかなりの読み応えです。

 

ハラハラドキドキ…ミステリー・サスペンス小説

ハラハラドキドキ、謎解きが魅力のミステリー小説。恐ろしい狂気見ることもあるし、悲しい物語を見ることもある。読み始めたら止まらなくなる、そんなミステリー小説を紹介。 

オーデュボンの祈り / 伊坂幸太郎

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

■ 受賞 : 第5回新潮ミステリー倶楽部賞
■ メディアミックス : 漫画『オーデュポンの祈り』

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか 言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去ら れて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか? 

伊坂作品は色々あるけどこれがなんだかんだ一番好きだったりする。伊坂作品特有のねりこまれた世界観に読者を引きずり込む特徴がデビューである本作から発揮されている。他の伊坂作品より設定がやや突飛なので受け付けない人もいるかもしれないが、伏線の回収まで含めて見事。ちなみに伊坂作品は各巻が少しずつリンクしているらしく、デビュー作であるオーデュボンの祈りから読むとそういう仕掛けにニヤリとできるらしい。これから伊坂作品を読もうと思っているひとはここから読んでみるのをおすすめする。

 

アヒルと鴨のコインロッカー / 伊坂幸太郎

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

■ 受賞 : 第25回吉川英治文学新人賞受賞作
■ メディアミックス : 映画『アヒルと鴨のコインロッカー

大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年。初対面だというのに彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。標的は――たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。

しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ!四散した断片が描き出す物語の全体像とは? 

伊坂幸太郎が村上春樹っぽいと言われるゆえんというのが垣間見れます。現在と過去のストーリーが並行して進み、そのストーリーがカチッとハマる瞬間があってそこが鳥肌モノです。あまり余分な情報を入れずに読むのが良いかもしれません。 

 

 

ラッシュライフ / 伊坂幸太郎

ラッシュライフ (新潮文庫)

■ メディアミックス :映画『ラッシュライフ

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男 は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会 話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

まったく素性も設定も違う5つのストーリーが並行して進みます。

金で買えないものはないと豪語する画商の「戸田」と、同行する画家の「志奈子」。ピッキング窃盗を繰り返す、インテリ泥棒「黒澤」。メディアで一躍有名となった新興宗教にのめり込む「河原崎」。お互いの伴侶を殺し、再婚を企てる「京子」と「青山」。リストラという不遇を味わって間もない「豊田」。 

この5つの物語を一つの物語として収束させていく伊坂さんの手腕にほれぼれします。一部ミステリー狂からは批判もあるようですがシンプルに楽しめる良い作品。 

 

海辺のカフカ / 村上春樹

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

■ 受賞 : 世界幻想文学大賞

「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で 暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブ ルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。

読者を選ぶ作品。僕自身最初の村上春樹作品でもある。カフカと猫好きの老人ナカタさん2つの軸で物語が動くが全く別物。だけど少しずつ交差する。村上春樹ってこういう作風なんだなって思ったのを覚えている。独特の中毒性がある文章でページがスラスラ進む。村上作品の中でも賛否ある作品のようだが、村上作品をはじめて読んだ僕はなんの違和感もなく作品に入り込めた。

 

青の炎 / 貴志祐介

青の炎 (角川文庫)

■ メディアミックス : 映画『青の炎

櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との3人暮らし。その平和な家庭に、母が10年前に別れた男、曾根が現れた。 曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとする。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀 一は決意した。自らの手で曾根を葬り去ることを……。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。

家族を救うために完全犯罪に手を染める少年の葛藤はほんとに心が締め付けられる。見ていて痛い。ミステリーと分類されるかもしれないけど私にとってこれは青春小説。ただし明るく爽やかではない痛いほどの葛藤や悩みをえがいた青春小説。非常に儚い、美しい小説です。

 

ビブリア古書堂の事件手帖 / 

ビブリア古書堂の事件手帖 ?栞子さんと奇妙な客人たち?<ビブリア古書堂の事件手帖> (メディアワークス文庫)

■ 受賞 : 2012年 本屋大賞ノミネート
■ メディアミックス : TVドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』

鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ。だが、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは栞子と奇妙な客人が織りなす、“古書と秘密”の物語である。 

ライトノベルにあたるのかな…横浜に住んでいたこともあるため馴染みのある場所が舞台であることと本屋のポップに惹かれて購入した。「古書」を巡るミステリーとして本が好きな人は楽しめるはず。電子書籍ばかり読んでいるとたまに古本屋を巡りたくなる人とかはおすすめ。

 

宇宙、近未来、サイキックを堪能できるSF小説

個人的に宇宙、近未来を堪能できるSFは小説、映画、漫画などジャンル問わず大好きだったりする。ここでは珠玉のSF小説を紹介する。

星を継ぐもの / ジェイムズ・P・ボーガン

星を継ぐもの (創元SF文庫)

■ 受賞 : 第12回星雲賞海外長編賞
■ メディアミックス :漫画『星を継ぐもの

月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行なわれた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面 基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、5万年以上も前に死んでいたのだ。謎は謎を呼び、一つ の疑問が解決すると、何倍もの疑問が生まれてくる。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見されたが……。

月の裏側に5万年前の宇宙服を着た人類の死体を発見という「宇宙のロマン&謎」をこれでもかというほどぶつけてくる作品。謎がとけていくにつれて色んな伏線がつながっていくさまが非常に心地よい。SF苦手、初心者の人に最初に触れてほしい作品。

 

実は続編もあり三部作の傑作です。「星を継ぐもの」が面白かったら続巻を是非。

 

新世界より / 貴志祐介

新世界より(上) (講談社文庫)

■ 受賞 : 第29回日本SF大賞受賞作品
■ メディアミックス : 漫画『新世界より』/ アニメ『新世界より

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
いつわりの共同体が隠しているものとは――。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!

1000年後の未来で文明が呪力という超能力に置き換わった日本を描くSFホラー作品。徹底的に管理された社会の歪なシステムを少年少女たちが知ってしまうことで物語が大きく動く。上中下と超長編なのにそれぞれの巻に大きな山がありダレることなく最後まで圧巻のスピードで物語が進む。特に下巻の速度は凄い。ハラハラが止まらず、そして最後にぐっと考えさせられる。SF、ホラー、ちょいグロ、ちょいエロ。練り上げられた世界観の中で怒涛の展開で話が進む近年のSFホラーの傑作。

 

旅のラゴス / 筒井康隆

旅のラゴス (新潮文庫)

北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転 移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。 

自身初の筒井康隆作品であり予備知識0で読んだ本。上に書いてるような粗筋も見ていなかったため「え?SFなの」と冒頭から驚かされた。世界観を掴むのに少し時間がかかったが作品のパワーに圧倒され最後はのめり込むように読んでいた。SF的な要素もあるが、本質は人生を旅とするラゴスの生涯を追いかける物語。読むときっとすべてを放り投げて旅に出たくなる。

 

www.kokoro-fire.com

 

旅のラゴスはここで詳細を書いているので是非。

 

ペンギン・ハイウェイ / 森見登美彦

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

■ 受賞 : 2010年日本SF大賞受賞

ぼくはまだ小学校の四年生だが、もう大人に負けないほどいろいろなことを知っている。毎日きちんとノートを取るし、たくさん本を読むからだ。ある日、ぼく が住む郊外の街に、突然ペンギンたちが現れた。このおかしな事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究するこ とにした──。少年が目にする世界は、毎日無限に広がっていく。第31回日本SF大賞受賞作

これまでの森見登美彦作品テイストも文体も異なる最初は正直読むのが苦しかった作品です。しかし、徐々に物語に引き込み後半で怒涛の巻き返し。最後の1ページ、いや最後の一文で大好きになりました。すでに手放してしまったため手元にないのですが、書店に時々行くと時々ラスト1ページを眺めることもあります。そのぐらい好きな1ページ。数多くの小説を読んできて好きな本はいくらでもありますが、このページが好きと言えるのはこれぐらいかもしれない。

 

おすすめファンタジー小説

作りこまれた世界観にどっぷり浸ることのできるファンタジー小説を紹介。

誰も知らない小さな国 / 佐藤さとる

だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1  (講談社青い鳥文庫 18-1)

■ 受賞 : 毎日出版文化賞、国際アンデルセン国内賞

こぼしさまの話が伝わる小山は、ぼくのたいせつにしている、ひみつの場所だった。ある夏の日、ぼくはとうとう見た――小川を流れていく赤い運動ぐつの中 で、小指ほどしかない小さな人たちが、ぼくに向かって、かわいい手をふっているのを!日本ではじめての本格的ファンタジーの傑作。 

子供の頃に大好きだった児童小説。シリーズ化しており二作目の「豆粒ほどの小さな犬」も傑作。フィクションなんだけど、フィクションじゃないかもしれないと思わせる文体で「ほんとに小人がいるかも」と子供心に思ってしまう最高のファンタジー。母親が好きで買ってくれたんだけどそれがおとなになった今わかる。子供に読んで欲しい本はこういう作品のことをいうんだろう。

 

www.kokoro-fire.com

 上記記事でより詳細に書いているので興味を持たれたら是非。

 

2作目の「豆つぶほどの小さないぬ」もかなりの傑作。最低でもこの2冊読んで欲しい。

 

有頂天家族 / 森見登美彦

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

■ メディアミックス : TVアニメ『有頂天家族

登美彦氏史上、これまでになく毛深く、波乱万丈。(登美彦氏談)

「面 白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、狸の名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻 る。が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で 包む、傑作・毛玉ファンタジー。
 

人間とたぬきと天狗が織りなす京都を舞台にした毛玉ファンタジー。三部作のうち現在2冊刊行されています。この作品は森見作品の中でもとりわけキャラクターがたっている作品です。

そして登場人物が多い。森見さんの作品ってわりと少ない人数で話が進むことが多いんだけどこの作品は群像劇化と言わんばかりに多くの登場人物が、もう!はちゃめちゃに暴れます。おすすめ!

 

精霊の守り人 / 上橋菜穂子

守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人

■ 受賞 : 野間児童文芸賞新人賞受賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞など
■ メディアミックス : TVアニメ『精霊の守り人』/ TVドラマ『精霊の守り人

舞台となるのは、異界と人の世界が交錯する世界 ── 。

腕ききの女用心棒・バルサはある日、川におちた新ヨゴ皇国の第二皇子・チャグムを助ける。チャグムは、その身に得体の知れない”おそろしいモノ”を宿したため、「威信に傷がつく」ことをおそれる父、帝によって暗殺されそうになっていたのだ。
チャ グムの母・二ノ妃から、チャグムを守るよう依頼を受けたバルサは、幼ななじみの薬草師・タンダの元へ身を寄せる。そして、バルサとチャグムは、タンダとそ の師である呪術師のトロガイから驚くべきことを告げられるのだった ──

アニメ化もドラマ化もされた和風?中華?風ファンタジーの原作。チャグムに水の精が卵をうえつけ、その卵を守るという一見すると超ファンタジーだが本質はバルサとチャグムの血を超越した親子愛にあると思う。

チャグムの成長とそれを見守るバルサ、それをさらに見守るタンダと優しい世界が広がる。ちなみにアニメも傑作なので観てないの人は観てみると良い。amazonプライムビデオで無料で見れたはずだ。

 

あとがき

あらためて小説おもしろいですよね。まだ書けていない小説もありますし、これから読む小説もありますので紹介したい作品に出会えたらどんどん紹介していきます。

もしおすすめの小説があれば教えてください。

 

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