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貴誌祐介のサバイバルホラー『クリムゾンの迷宮』を読んだ感想|デスゲームの元祖ともいうべきスリリングな作品

まとめサイトなどの「おもしろ小説を教えろ」系の記事でほぼ名前があがる貴誌祐介の小説『クリムゾンの迷宮』を読みました。

 

特徴的な表紙と印象的な題名からずっと頭に残っていまして、「できれば記憶を消してもう一度読みたい」などの感想をもあったので予備知識なしで読んだんですがこれが正解でした。こんな作品をよく20年も前に発表していたなと…

 

もし未読であれば是非ここから先の情報は見ずに本(クリムゾンの迷宮)を先に読んでください。なんの情報も入れずに読んだ方が良いです。

 

作品すでに読んでいる人は以下私の感想をどうぞ。

 

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作品概要:『クリムゾンの迷宮』とは

クリムゾンの迷宮 / 貴誌祐介

『クリムゾンの迷宮』は貴誌祐介が描くサバイバル、ミステリー、ホラー、エロ・グロをごちゃまぜにしたような作品です。突然現実とは思えない風景の世界で目が覚めた主人公が同じような境遇にあった人々と生死を賭けて競い合うゼロサムゲームに参加することに…

理不尽なゲームに巻き込まれる主人公一行。そのゲームをしていく中で明らかになっていく主催者たちの意図、変わっていく参加者。謎の土地で生きていくためのサバイバル、ゲームのように進んでいく物語、残酷でグロテスクでスリリングな描写。読み始めると続きが気になってイッキ読みしてしまう作品でした


作者:貴誌祐介さんについて

著者:貴誌祐介

著者:貴誌祐介

大阪出身のミステリー・SF小説家。岸祐介名義で小説を発表していた時期もある。幼いころより読書家で大学生のころより投稿を開始。朝日生命に就職後に投稿を辞めるが数年後より再び執筆開始。後の代表作でもある『新世界より』の原型などもこの頃に発表している。

30歳のころに同僚の死をきっかけに自分の人生を見つめなおし小説のみの生活に。その後、ホラー、ミステリー、SFと幅広いジャンルでヒット作を連発している。

代表作

SF、ミステリーを中心にアニメ化、映画化した作品多数

  • 黒い家…第4回ホラー小説大賞
  • 青の炎…実写映画化
  • 新世界より…第29回日本SF大賞
  • 悪の教典…実写映画化

メディアミックス / 関連商品

コミカライズ版『クリムゾンの迷宮』

絵がひどいので買わなくてよいです。小説を読みましょう。

 

あらすじ

クリムゾンの迷宮:題材となった場所

とてもこの世とは思えない…異様な風景の中で目覚めた中年男性・藤木芳彦。深紅色の岩石に覆い尽くされ、とてつもなく暑く日本とは思えない…手元には簡単な食料と携帯用ゲーム機。携帯用のゲーム機には「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された……」という謎のメッセージ。

途方に暮れる藤木は夜の暗闇の中で藍と名乗る女性と遭遇する。ふたりは警戒しながらも行動を共にすることに。そして携帯ゲーム機が示す最初のチェックポイントに向かうと同じように巻き込まれたメンバーが。

チェックポイントの指示では「東にサバイバルグッズ、南に食料、西に武器、北に情報がある」とのこと。4つのチームに分かれた藤木たちは、謎の大地で生存を競い合うゼロ・サムゲームに巻き込まれていく…

 

『クリムゾンの迷宮』を読んだ感想

『クリムゾンの迷宮』はデスゲームの元祖ともいうべき作品だった

作品の情報を一切仕入れずに読み始めたのでまさかこういう作品だと思っていたかったのですが今でいう「デスゲーム」系の物語でした。密室ではありませんが、謎の仕掛け人から脱出不可能な広大な土地へ集められた大人たちの生死を賭けたサバイバルゲームが始まります。

携帯ゲーム機による指示、殺し合いを始めるように仕掛けられた罠の数々…今のデスゲームのプロット満載でした。

 

異様な大地でのサバイバル!

クリムゾンの迷宮の前半部分は深紅色の岩石が連なる大自然の中で生き抜くサバイバルに焦点が当たります。最初のルート選択で北の「情報」を選択しこの大自然で生きていくのに必要な情報ゲットした藤木と藍。危険な動物、食べることができるもの、罠の張り方…など。

植物、動物、爬虫類、昆虫…様々なものを飢えて死なないために何とか捕獲して食べていく二人。その中で自然に潜む獰猛な動物に怯えながらもなんとかチェックポイントを通過しながら情報を増やしていきます。そのサバイバルの過程が丁寧に描かれています。

 

一方で情報を得ていない他の3チーム。基本的には藤木の視点で進むので他3チームの内面を掘り下げることはほぼないのですが、武器を持ったチームは凶暴になっており一度接触するも次会うと殺されるのを覚悟するほどに…

 

そして、食料を獲りに行ったチームは醜悪な姿へと変貌し、ここから命がけの鬼ごっこが始まることに…

 

食人鬼との命がけの鬼ごっこがはじまる

食料を獲りに行ったチームが異様な姿になっていることと、3人いたのがふたりになっているのに気づいた藤木と藍。彼らの足跡をたどるともう一人のメンバーを食い殺した後が…

飢えと仕掛け人によるドラッグの影響で人食という究極のタブーを犯したふたりは次々と他の参加者を殺して食べながら飢えをしのいでいきます。人を喰らい、容貌をますます醜くしながら体力満点で襲い来る二人はグールと呼ばれ恐怖そのもの。弁当と言いながら人を食い殺す様子はめちゃくちゃグロいです。

 

すこしずつ追い詰められる藤木と藍。彼らは得た情報でこの窮地を脱出できるのか…このハラハラドキドキを是非味わってみてください。

 

ネタバレと残された伏線

さてネタバレと個人的に気になった点を少し。ネタバレなので未読の人はブラウザバックしてくださいね。

 

この『クリムゾンの迷宮』の感想は賛否あります。その多くは「話の展開は面白かったがラストが消化不良」というようなものです。私も「あれ?この辺は解説しないんだ」と思った部分が多々ありました。

 

  • 藍の正体は?藤木の予想だとどちらかと言うと主催者側の人間。補聴器をつけていたが耳が悪いのではなく片目が義眼でこのデスゲームを撮影していた。
  • 主催者は誰で、その意図は?殺し合いをしているさまをパッケージ化して売っているマフィアと予想していたけど…真相は闇に。
  • アイテムとして出てきたゲームブックはいったいなんだったのか?
  • なぜグールと化した楢本は藤木たちの逃げる方向がわかったのか?
  • なぜこのメンバが選ばれたのか?社会不適合者ばかりだったけど…

 

逆にこれらを明確にしないことで余韻を残してるともいえるんですが、もうちょっとクリアにしてほしいとも…悩ましいですけど。

 

まとめ

非常にグロくてスリリングな展開が続くので読むのが止まらなく作品です。この作品実はバトルロワイヤルと同時期に発表されたのことでちょっと設定ダダ被りで気の毒なんですけど

ホラー、ミステリー好きはおすすめできますが耐性ないひとはやめておきましょう。

 


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