最新マンガアプリランキング

「旅のラゴス/筒井康隆」は時代を超えて愛される小説だった

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品の購入やアプリをダウンロードすることで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

「旅のラゴス」っていう小説知っていますか?

 

おすすめ小説系の2chのスレッドやNaverまとめで必ずと言っていいほど取り上げられる小説です。漫画でいうところの「寄生獣」でしょうか。あまりにも取り上げられるので読みたいという衝動がずっとあったのですがKindleにないこともあり我慢していました。しかし、我慢しきれず本屋で購入した次第であります。

 

基本的に私は1冊の本のレビューというか感想は避けてきました。理由はぼろが出るからなんですが、今回はちょっと挑戦したいなと思います。それぐらい良い小説だったんですよね。

 

おすすめ小説はこちら

ガチで面白い小説おすすめ小説2023!読み始めたら止まらない名作を厳選紹介

 

旅のラゴスとは

1986年に発行された筒井康隆のSF小説。約30年前の小説…まじか。

 

作者:筒井康隆について

同志社大学文学部で美学芸術学を専攻し、卒業後展示装飾を専門とする会社を経て、デザインスタジオ設立する一方、35年SF同人誌「NULL」(ヌル)を発刊し、当時の推理小説界の最長老・江戸川乱歩に認められて創作活動に入る。

昭和56年「虚人たち」で泉鏡花文学賞を、昭和62年「夢の木坂分岐点」で谷崎潤一郎文学賞を、平成元年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞を、 平成4年「朝のガスパール」で日本SF大賞をそれぞれ受賞。「筒井康隆全集」(第一期)24巻がある。主な著書は「アフリカの爆弾」「時をかける少女」 「家族八景」「大いなる助走」「虚航船団」「残像に口紅を」「文学部唯野教授」など。

実は筒井康隆さんについては全然知りませんでした。時をかける少女もリメイクされた映画しか見ていないし家族八景は積ん読されてる状態。つまり、今回がはじめての筒井康隆作品だったんです。

 

旅のラゴスのあらすじ

北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転 移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か?異空間と異時間がクロスする不思議な物語世 界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。

上記あらすじを見るととんでもSFに見えるかもしれませんが、SFメインではないためSFが苦手な人にも十分楽しめる作品だと思います。どちらかというとロードムービーの側面のほうが大きいです。

 

旅のラゴスを読んで

旅

そもそも各所でオススメされているのは知っていましたが事前情報はほぼ無しの状態で粗筋も見ずに読み始めたため「あれ?SFっぽい」と取っ掛かりに手こずったのは事実です。しかし、SF要素はありつつもそこが主じゃないのですぐに世界観に慣れ読み進めることが出来ました。

 

この作品を読み終わった後、余韻がスゴイです。

 

旅に出て帰ってくる。それだけの話しです。随所に散りばめられるSF的な要素や世界観はオマケに過ぎず人生を賭して旅する主人公ラゴスを見守り、共に成長することこそが本質なのかもしれません。青年だったラゴスも歳を取りどんどん成長します。考え方も変わります。それを読み手である僕も自然なことと受け入れています。

 

そんな不思議な魅力を持った作品でした。

 

物語全体を通して山がない

山

この作品はなんというか物語のハイライトがありません。ラゴスは山あり谷ありの人生ですが物語としては山がないです。一定の高さといいますか。だから主人公のあらゆる時期を俯瞰して見ることが出来、主人公の成長を自然と受け入れることができたんじゃないかなと思います。淡々としている、だけど軽いわけじゃない。そんな作品です。

 

今、謎の大ヒットをしている「旅のラゴス」

1994年以来ロングセラー商品として人気だった「旅のラゴス」は今謎のバカ売れをしているようです。新潮社のサイトによると年間3-4000部だったものが今10万部を超える大増刷になっているとのこと。

 

メディアに取り上げられたわけではなく、いわゆるブログやNAVERなどで「おすすめ小説」として取り上げられることが増えたからという仮説があるようですが、、、直接の理由は不明みたいです。書店でもPOPがあったりするのでかなり売れてるんでしょうね。

 

読んだ人がオススメしたくなる本。そんな魅力が確かにこの作品にはあると思います。本当にいい作品というのはこうやって読み継がれるんですね。実際に読むとわかりますが20年以上前の作品だとは思えません。

 

ジブリが映像化を望んだ…?

宮﨑駿が映像化を望んだらしいみたいな噂もあるようですが真偽は不明です。ただ、ジブリっぽいなーって思えるような世界観なのも事実。映像化されなかったのは残念だけど、ジブリ以外に映像化されても嫌だし暫くはこのままでいいかなと思います。

 

ただ、Kindle版は出して欲しかった。くぅ。。。

 

旅をしながら読むのも良し、夜更かしして読むも良し

ロードムービー的な小説なので旅行中に読むのもいいと思います。これもって電車に揺られ遠くに行くなんてなんて素晴らしいことなんだって思います。

 

でも仕事して、夜更かしして物語の世界に溶けこむのもまた良いものですぜ。是非堪能して下さい。

 

まとめ

各所でおすすめされるのがわかる名作です。

読む作品に迷ったら旅のラゴスを手にするのはどうでしょうか?


おすすめの小説記事一覧

ガチで面白い小説おすすめ小説2023!読み始めたら止まらない名作を厳選紹介『楽園のカンヴァス』を読んだ感想|ルソーとピカソの謎を追う絵画ミステリーの傑作衝撃!!ズッコケ三人組は中年になっても続いていた/ズッコケ中年三人組『半沢直樹 アルルカンと道化師』の感想|エピソード0ともいうべき原点の物語『銀翼のイカロス』の感想・ドラマとの違いは?半沢直樹シリーズ4作目の敵は国家権力

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

pocketlinehatebuimagegalleryaudiovideocategorytagchatquotegoogleplusfacebookinstagramtwitterrsssearchenvelopeheartstaruserclosesearch-plushomeclockupdateeditshare-squarechevron-leftchevron-rightleafexclamation-trianglecalendarcommentthumb-tacklinknaviconasideangle-double-upangle-double-downangle-upangle-downstar-halfstatus