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池井戸潤の相棒小説『アキラとあきら』を読んだ感想|二人のアキラの生き様が交錯する素晴らしい物語

池井戸潤の幻の作品『アキラとあきら』という小説を読みました。もともとは2006年~2009年に連載された小説なのですが書籍化されていなかった小説です。

 

2017年wowowのドラマ化がきっかけで約10年の時を経て世に放たれた傑作経済小説です。30年間にもおよぶ年月の描写、そしてW主人公という池井戸作品の中でも初期の作品にもかかわらず斬新で魅力的な作品に仕上がっています。

 

後の半沢直樹シリーズに繋がる名作です。

 

作品概要:『アキラとあきら』とは

アキラとあきら / 池井戸潤

2006~2009年に徳間書店の『問題小説』にて連載。2017年にwowowドラマ化により書籍化された池井戸潤幻の作品。物語の時代背景としては1970年代前半から2000年代前半の30年間。オイルショック→バブル期という失われた10年を背景に描かれている。

また、タイトルが示すように本作は2人の「あきら」を主人公にしているW主人公性。後の池井戸作品を見て分かる通り2人の人物を対等に描く作品はかなり革新的である。

2人の幼少期から約30年間という年月を丁寧に描いた意欲作でもある。

 

池井戸潤の本作に対するコメント

 

『アキラとあきら』は10年以上前に書き、眠っていた作品です。今回、ドラマ化をきっかけに世に出せることを喜んでいます。
人生の荒海に漕ぎ出すふたりの「アキラ」の戦いを、ぜひ応援してください。

 


作者:池井戸潤さんについて

池井戸潤さん写真
池井戸潤さんは岐阜県出身の小説家で慶応義塾大学卒業、三菱銀行に就職した元エリートでもあります。『果つる底なき』でデビュー後、銀行ミステリーのイメージが強くつく。

しかし、本人はエンタメ作家として評価されたい想いが強かったため「人」に焦点を当てた作品を書くようになった。

代表作

多くの作品がドラマ化されております。

など


メディアミックス / 関連商品

実写ドラマ『アキラとあきら』

ドラマ作りに定評のあるwowoで向井理、斎藤工のW主演で映像化。第34回ATP賞テレビグランプリを受賞するなど高評価だった作品。

キャスト
  • 階堂 彬 – 向井理(幼少~少年期:大西利空、小野寺晃良)
  • 山崎 瑛 – 斎藤工(幼少~少年期:石川樹、神尾楓珠)
  • 階堂 龍馬 – 賀来賢人
  • 階堂 一磨 – 石丸幹二
  • 階堂 晋 – 木下ほうか
  • 階堂 崇 – 堀部圭亮
  • 山崎 孝造 – 松重豊
  • 安堂 章二 – 小泉孝太郎
  • 水島 カンナ – 瀧本美織
  • 北村 亜衣 – 田中麗奈
  • 北村 和夫 – 尾美としのり

など

 

あらすじ

零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)。生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。

やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。

 

『アキラとあきら』を読んだ感想

 

対照的な境遇で育ったアキラとあきら

『アキラとあきら』は階堂 彬と山崎 瑛、2人の主人公の30年にもおよぶ半生を描く大作です。

山崎 瑛

一人目のあきらは山崎 瑛。ドラマでは斎藤工が演じています。瑛は零細工場の息子です。幼少期に父の工場が倒産し、夜逃げをするという悲惨な境遇を経験します。

さらに瑛が高校生の時。再就職した父をさらにトラブルが襲います。専務の犯したミスを現場責任者だった父が負うことになった時、銀行の担当者がそれを救ってくれます。

その銀行員の姿に感動した瑛は銀行員を目指すことになります。

階堂 彬

一方の階堂 彬は大手海運会社の御曹司です。華麗なる一族の跡継ぎともいうべき存在で、幼いころから一族の期待を受けて育っています。しかし、父の兄弟の仲が悪く、自身の弟も常に敵愾心を持つなど愛憎ある家庭環境。

一族の相続争いなどに嫌気がさしていた彬。ある日、父の会社の方針に対して堂々と意見を述べ経営の改革を提案する銀行マンに出会い銀行マンになることを決めます。

アキラとあきらが銀行の出会い

階堂 彬と山崎 瑛は産業中央銀行の新卒同期として入行します。この産業中央銀行はあの半沢直樹が入行した銀行でもあります。

この2人新卒研修でとてつもない伝説を残します。それはいわゆるロールプレイング。階堂 彬のチームは企業として銀行に融資を依頼するチーム。山崎 瑛はその融資を判断する銀行チーム。

どんな伝説かというと、階堂 彬はこの研修という場所で融資を通すために「粉飾」します。この掟破りの階堂 彬チームの融資依頼を山崎 瑛チームが見破ります。

研修という枠組みから実際に起こりうる粉飾にまで発想を飛躍させた階堂 彬とそれを見抜いた山崎 瑛。ふたりは新入社員とは思えないインパクトを残し、そしてお互いを認め合います。

あきらのピンチをアキラが救う

この物語のハイライトは銀行員として成長した階堂 彬と山崎 瑛がタッグを組んで難問を突破するところです。物語の中盤までは互いを認めつつもなかなか交わることのなかった二人。

この二人の関係は階堂 彬が一族の会社を救うために銀行を辞め社長に就任することで一変します。叔父達と弟のずさんな経営により大きく傾いてしまった東海グループ。この窮地を脱するために銀行とのタッグは不可欠。その時に階堂 彬が選んだのは山崎 瑛でした。

ふたりは東海グループ最大の危機を脱することができるのか?

階堂 彬の会社をすくための稟議は非常に難しいものでした。それを山崎 瑛がまとめあげ、銀行でもっとも融資のハードルの高い不動に提案します。この時に敵のような存在だった融資責任者の不動が「いい稟議だった」というシーンが最高なんです。是非読んでほしい。

 

まとめ

池井戸潤の幻の作品であり、W主人公ものでもる『アキラとあきら』は池井戸潤作品のファンなら必見です。ふたりの男の生き様が本当にかっこいい。

この作品以降、W主人公ものは書いていないはず…また書いてほしいなあ。

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