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『PSYREN』とかいう看板になりそこねた打ち切り漫画を一気読みした

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個人的にジャンプ史上もっとも惜しい漫画が『PSYREN』なんですけど、現在ジャンプ+で毎週月曜日に復刻連載してるんですね。

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途中まではジャンプ+で読んでいたんですけど我慢できなくなってKindleで全巻イッキ読みしたんですが…おもしろい!

ただ、なんというか本当に面白いんですけど、手放しでべた褒めするようなものでもなくてなんというか勿体無い感じがすごいんですよ。看板になりそこねた漫画ってこういうのかなーって。

一気読みする前の『PSYREN』の印象

一度はジャンプで読んでるのでストーリーとかはなんとなく覚えてたし、序盤の展開も覚えてました。連載開始した当時は「劣化GANTZ」という巷の評判と同じような感想を持っていました。まあ、その『GANTZ』が劣化したのでなんとも言えないんですけど……

で、ラストの1コマもなんか覚えてたんですけど、中間がぽっかり抜けてる。最初と最後(の1コマ)は覚えてるけどどんな展開だったか全然覚えてなくて。あらためて読んでみて思い出したとこも少しはあるけど「あ、こんな話だったんだ-」ってなるぐらい記憶になかったんですよね…

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『PSYREN』ってどんな漫画?

PSYREN -サイレン-』は、岩代俊明による作品。荒廃した未来の日本と、現代の日本とを行き来する謎のゲーム「PSYREN(サイレン)」に巻き込まれた主人公の少年・夜科アゲハが、幼馴染の雨宮桜子らと共にゲームを進めながら、ゲームの謎や未来の世界が荒廃した理由を突き止め、世界を崩壊に導いた組織と戦う姿を描く。

全16巻あるので打ち切りとは言わないかもしれませんが、終盤駆け足で終わるところから打ち切り感出てますし、当時のアシスタントがTwitterで「予定より早く終わった」みたいにリークしたらしいし打ち切りだったんでしょう。


『PSYREN』のあらすじ

あらすじ

作中における西暦2008年の6月某日、主人公・夜科(よしな)アゲハは、「PSYЯEN」と書かれた赤いテレホンカードを手に入れる。その後、赤 いテレホンカードで謎の世界・サイレンに行けるという都市伝説に幼馴染の雨宮桜子が関わり、失踪したことを知る。雨宮を探すため、アゲハは赤いテレホンカードを使用してサイレン世界へ行く。サイレン世界でアゲハは、同じく赤 いテレホンカードでサイレン世界に来た人々と出会うが、突如現れた禁人種(タヴー)とよばれる怪物に襲われ、人々は次々と殺害されていった。そのような状 況でアゲハは雨宮と再会し、禁人種を倒して命からがらサイレン世界から脱出した。

脱出後、サイレン世界に行ったことでアゲハは超能力・PSIが使えるようになり、また、雨宮からサイレン世界が「文明が崩壊した未来の地球」であることを知らされる。世界崩壊の原因を突き止めるため、アゲハ達は現代と未来で調査を開始する。そして、世界滅亡の原因が、謎の隕石・ウロボロスと超能力集団・W.I.S.Eであることを突き止めたアゲハ達は、歴史を変えるためにW.I.S.Eに戦いを挑む。

初期は異世界に飛ばされるサバイバルアクションかつ終末ものって感じでしたが、徐々にサイキックアクションになりジャンプっぽいバトル漫画に着地したという感じです。

『PSYREN』の魅力は主人公の容赦の無さ

出典:PSYREN(著:岩代俊明)

主人公(夜科アゲハ)が破滅的に暴力的な能力を持っているだけでなく、ジャンプ漫画にありがちな「不殺」系の主人公ではなく「殺ると決めたら殺る」という容赦のない主人公です。なんか近いやつないかなーって思ってたんですけど寄生獣のシンイチがミギーと混じった感じが近いかも。なんとなくだけど。

主人公の能力名も「暴王の月(メルゼズ・ドア)」とかいう厨ニっぽさが炸裂してます。

打ち切られたからこそ話をまとめきった作品

話も壮大だし敵も序盤では途方も無く強いです。こういう漫画って広げた風呂敷たためずにダラダラ続くことが多い、もしくは途中で放り投げることが多いんですよね。ベルセルクとかシャーマンキングとか……

ただ『PSYREN』はなんとかまとめきったなあって感じです。ただ、後半の駆け足感は否めないんだけど……けど、丁寧に書いたら広がってまとめきれないかもしれないなあ。難しいところ。

『PSYREN』勝手に大反省会(ネタバレあり)

こうすれば看板になった、打ち切られずにすんだ、もっと名作になったんじゃないかなっていうのを勝手に妄想します。ネタバレとかもバンバンあります。

主人公パーティーの見せ場の少なさ

例えば主人公が最初のタイムスリップで出会う「ヒリュー」というキャラがいるんですよね。最初から一緒。いわばライバル、もしくは相棒的なポジションです。ダイの大冒険ならポップ、NARUTOならサスケ、幽遊白書なら桑原というか。

このヒリュー君、途中で別行動するんですけどそこから最後までほぼ見せ場0!天津飯ぐらい影薄い。どうしてこうなった……

また、ヒリュー君以外にもヒロイン含めてあと3人いるんですよ、主人公パーティーが。だけどちょっとしかパーティーで戦わない。これが勿体無い。このチームを育成すれば幽遊白書の4人みたくなったんじゃないかなって妄想してしまうぐらいいいパーティーなんですよ。むしろエルモアウッド(主人公達が現代で仲良くなった子供達)が未来で現れて主人公達より強くなってそっちと一緒に行動することが多くなってどっちがメインパーティーかわかんなくなった感ある。キャラ多すぎ問題。


マンガ史上トップクラスの虐殺をしたラスボスの戦いがあっさりとした幕切れに…

隕石とサイキックを使って文明崩壊をさせた組織と主人公たちは戦うんですけど、まあ少なく見積もっても40億は殺してるんですよね、こいつら。なのにボスは一発でアゲハにやられるし、なんなら最後は和解した感すらある。さらに黒幕がいたのでしょうがないよね…的な。

いやいやいやいや汗。もちろん同情の余地はあるけど40億殺してるから、ダメでしょ(しかもわりと分かってやってるし)。まあ、無理矢理まとめに入ったからこうなったんだろうなって気がする。

敵キャラも結構魅力的だったし丁寧にラストバトルは書いて欲しかったけどなあ…もったいない。


パ◯チラがない

出典:PSYREN(著:岩代俊明)

パ◯チラを求めてるわけじゃなくて(ほんとだよ)、ヒロインとかミニスカ制服でアクションバンバンやってるんですけどノーパ◯チラ。

それって逆に不自然じゃね?って思うわけです。いやパ◯チラがみたいわけじゃないですよ、ほんとですよ。


まとめ

打ち切りがうんだ名作とも言えなくもないし、もうちょっとなんとかなったんじゃないかって気もするおしい漫画です。実際に週刊連載ではなくコミックスで一気読みして良さが分かる作品で、一気読みしてる時は超面白かったです。 ただ読み終えた瞬間に「あれ?なんかもったいない」ってなったのも事実で。

せめて赤丸ジャンプとかで最終話+補足みたいにしてあげてもよかったんじゃないかなって思う。武装錬金方式で。

ただ、いい作品なんですよ。ラストも大団円でね。だけど、もうちょっとなんとか(以下ループ

7 COMMENTS

たけ

PSYREN大好きです。
時間ものSFかつ能力バトルという大好物の組み合わせで、おっしゃるとおりの主人公の容赦のなさも気に入ってました。
未来が壊滅状態→現在に戻り未来で入手した情報をもとにエルモアを救う→結果エルモアウッドの暴走と全滅が回避される→次に未来に行ったとき成長したエルモアウッドに助けられる、あたりの、タイムトラベルを繰り返しながら少しづつあるべき未来に修正していく流れは最高にワクワクしました。映画バタフライエフェクトの、主人公の試みがうまくいった版というか。
まさしく、主人公パーティがあまり活躍できなかったのは残念、最後が駆け足だったのはもっと残念です。
でも自分の中ではお気に入りのマンガですね。

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うめ

最初の頃は面白かった印象。
ただ途中からゴールまで行くというゲーム感が無くなってきて普通のSFバトル漫画になり下がった感がすごい。

面白かったのはエスパー要素ではなく、
あの絶望的な世界観のなかで巻き込まれながらもゴールまで行く設定なんだと僕は思うなぁ

返信する
猫じゃらし

>面白かったのはエスパー要素ではなく、
>あの絶望的な世界観のなかで巻き込まれながらもゴールまで行く設定

うめさんに同意です。
あの設定だからこそよかった。もったいない。

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kamisiro

PSYRENは面白いという人とつまらないという人で分かれますね。
僕は大好きで後半打ち切りの匂いがしてからアンケ送ってました
ちなみに現在連載中のブラッククローバーの田畠裕基先生は岩代先生の元アシです。
主人公のアスタの必殺技「ブラックメテオライト」は魔力を追尾する黒い流星のような描かれ方で完全にメルゼズ・ランスを意識してます。

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ワッタン

PSYRENすごい好きだったなぁ。
PSYRENが順調に連載された世界線に行きたい。
兎に角キャラクターがみんな魅力的だった。
打ち切り決めた人は分かってないと思う…

返信する

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